行きたい場所がある（清水‐水戸）

2023.11.12  明治安田生命J2リーグ
第42節　清水 1-1 水戸

こんにちは。
メンタルコーチ 兼 清水サポのLilyです。

水戸のアウェイゴール裏にいました。

すぐには、受け止められなくて
しばらくモヤモヤしていました。

いつもより更新が遅かったのも
おそらくそれが原因です。

ですが、いつまでも
引きずっているわけにはいかないのです。
なぜなら、プレーオフがあるから。

１，スタジアムで起こっていたこと

なにが、という明確なものはありませんが
選手もいつも通りではなかったかもしれないし
サポーターもいつも通りではなかった。
ように、感じました。

でも、公式から出された動画を見る限り
特に何がまずいとか違和感とか、
そういうのは感じませんでした。

選手同士の声もよく出ていたし
一緒に来ていた選手たちも
メンバーを鼓舞していた。

それでもスタジアムから発せられた
異様な雰囲気が
選手たちの足をすくませた、のかもしれない。

勝ちたい、勝とう、やろう、
みんながそう思い
全員が声を枯らしたけれど及ばなかった。

それをメンタルだけで
なんとかしようとするのはおこがましいと感じる。

でももし、少しでも何かできたら
もしかしたら重荷を下ろすくらいは
できたのかもしれないと思う。

よく、「この舞台を楽しめ」と
言われる。

これは真実で、
楽しんでやったチームは強いのだ。

だけど理想論だと言われたらそれまでだ。
楽しむのにも下地がいる。
何もなくていきなり楽しむはできない。

緊張感のある
大舞台を楽しむのは大事だが
ただ楽しめと言われても
楽しみ方がわからなければ楽しめない。

選手はプロだ。

プロだからやれ、と言われたら
言い返す言葉もないが
それでも一人の人間であることに変わりはない。
何千人もの人の思いを背負い、
出た結果の責任を背負い戦うことは
きっと私たちの想像を超える重さであり、
それだけでもなんと尊いことか。
と、私は思っている。

２，チームはどこへ向かう？

想像通り、磐田さんも東京Vさんも勝ちました。
他が負けるかも、引き分けるかも、
そんな思いでいた人は多分あのゴール裏には
（ピッチの上にも）いなかったと思う。

選手が精一杯やっていたのは
動画を見ればわかります。
その上で手がなかったということ
ミスを詰められてしまったということ
決定機を決めきれなかったということ
それは、長い目で見ても
これから解決していかなければならない
課題なんだと思います。

みんな、勝つ気でいたよね。
だからこそ、受けた気持ちが大きい。

すぐに切り替えようなんて
無理だってのはわかっている。

喪失感を受けたりとか、喪失体験をしたときには
しっかり落ち込んで悲しまないと、
立ち直れないって言われてます。

けど、切り替えなきゃいけない。
プレーオフで勝ち抜きたいならば。

だって、どう考えたって
モヤモヤしたまま2週間練習して
プレーオフに臨むチームと
よーしやってやるぞ！！
ってイキイキ練習して
プレーオフに臨むチーム

どっちの方が可能性ある？？

それに、喪失って言ったって
失ったのは「2位」と「自動昇格」
私たちの最大の目標は何だった？
J1に戻るってことでしょ。
（そりゃ、優勝とか自動昇格とかもほしかったけどさ）

まだ、失ってない。
じゃ、落ち込んでる場合じゃない。

「このままでいいのか？」

と、自分に問いかけろ。

このままで終わりたくない。と思うなら、
前を向くしかない。

やれることをやるしかない。

そうやって切り替えて次に向かわないと。

時間は有限。２週間しかない。
が、２週間あれば、やれることはいっぱいある。

その「やれること」に一秒でも早く目を向けて
取り組んだ人が先に行く。

３，切り替える人、切り替えられない人

それでも、切り替えられない人がいる。
むしろ、切り替えて前を向いている人に
「イラッ」としてしまう人がいる。

これも仕方のないこと。

自分と同じものを好きな人を好きとか
（Ａちゃんは同じチームを応援してるから仲がいい）
自分の好きなものを嫌いな人とは仲良くできないとか
（Ｂちゃんはライバルチームを応援しているから仲が悪い）
好きな人が好きなものを好きになるとか、
（仲がいいＣくんが好きなチームを私も好きになる）

そういった経験はないだろうか。

たとえば去年コラボレーションしてくださった
にじさんじの伏見ガクさん。
あのコラボで、たくさんのアクターさん（ガクさんのファンの方）が
清水エスパルスを応援してくれました。
Ｃくんパターンです。

逆に、そうやって清水エスパルスを応援してくれる
伏見ガクさんのことを好きになった清水サポーターの方も
かなりいたと認識しています。
（私も缶バッチ持っています）
Ａちゃんパターンです。

このような現象を、ハイダーのＰ‐Ｏ‐Ｘ理論とか、
バランス理論といいます。

隣り合う2つの関係が良ければ＋、
悪ければマイナス

それぞれの間の関係をプラスマイナスで表し、
3つを掛け算してプラスになると安定、
マイナスになると不安定です。
（３つともプラス、もしくはプラス１つマイナス２つだと安定する）

伏見ガクさんの例で言うと
自分がP、ガクさんがO、清水エスパルスがXという感じです。
（P→X＝＋、O→X＝＋、P→O＝＋
3つとも+になり安定)

話を戻して、
自分がP、意見の違う人がO、そして意見（捉え方）がX、
切り替えられない人というのはXに対する態度がマイナス、
切り替えてポジティブ発信をしている人がプラスと考えると
バランスをとるためにはP→Oはマイナスにならなければならないのです。

だから、「自分と違う意見の人にイラっとする」
という現象が起きるのです。
もしくは、「自分と違う意見を読むと胸が苦しくなる」
という状況になるのです。

ですが、切り替えられずまだアレコレ言っている人に
イラッ、モヤッとしてしまう誰かはきっと
前を向いていきたい人だろうし
さっさと切り替えてポジティブ発言をしてしまう人に
イラッ、モヤッとしてしまう誰かはきっと
問題をちゃんと見つめたい人なんです。

どっちがいいとか悪いとかではないのです。

元々は同じ清水エスパルスを応援する仲間なので
Aちゃんパターンなのです。
ケンカする必要はないのです。
今だけちょっと、意見が食い違っているだけで。

４，ディスアドバンテージ

今回対戦相手になる山形さんは
プレーオフに「進んだ」
私たちは
プレーオフに「落ちた」

それだけでも十分、気持ちが違う。

それどころか山形さんはプレーオフに慣れている。
清水は初めてのプレーオフ。

もう、ポジティブ要素一つもない。
（よーな気がする）

無理にポジ要素探すくらいなら
開き直ってやってみてはどうだろう。

無理やりポジっても虚しいだけなので
現実を受け止めてやるのがベスト。
いろいろ考えてもしょうがない。

むしろ、しんどい局面の方が
今までもいい準備てきていたと思うので。

一発勝負ですから勝つのみです。
（引き分けでもいいとか言ってるとやばいんです）
スカウティングと対策、そして練習、
そして試合に向けてメンタルを作っていく。

それしかありません。
むしろ他に何をするのか。
それが必要十分では。

試合までもう一週間あるので、
次は界隈をざわつかせている
「座禅」について書きます。

最後までお読みいただき、
ありがとうございました。

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【お約束】

• 清水エスパルスを題材にメンタルを語るブログです。
  皆さんの部活や生活、お子さんへの声掛けなどの参考にしていただければという気持ちで書いています。
  あくまで一般論としてのメンタルを語っており
  誰が悪いとかあの時○○すべきだったとか
  ここを改善すべきだとかを
  論じるブログではございません。
  

• 選手個人を挙げてメンタルを論じることはおやめください
  ただし、○○選手のあの時のこの行動が
  その後の試合の流れに影響を及ぼしてた！（かもしれない）
  というようなことはブログ内では取り上げます。
  それは○○選手のメンタルの話ではなく行動の話だからです。
  

• こちらに書かれていることを元に
  チームや選手個人にご迷惑をかけるような言動は
  おやめください。
  

• 特定の選手、チームに対する暴言や誹謗中傷等もおやめください。

【プロスポーツメンタルコーチ Lily】

・独りきりでがんばるアスリートをなくしたい
・すべてのアスリートがメンタルコーチに頼れる世界に
・すべてのアスリートに幸せな引退を

静岡市出身。お茶の水女子大学心理学卒。
清水エスパルスとサッカー、音楽が大好きです。
小～高校まで吹奏楽部。高校野球の応援にも全力。
現在は清水エスパルスのゴール裏で声援を送る生活。

伸び悩む若手サッカー選手が
活躍できずに引退してしまう、
そんな姿を見たのをきっかけにメンタルコーチの道へ。

現在は音楽家（プロジャズミュージシャンなど）、
スポーツ選手（サッカー、ビリヤードなど）の
サポートの傍ら、自らの音楽活動も継続。

プロスポーツメンタルコーチ
プロチームメンタルコーチ
NLPマスタープラクティショナー
音楽療法士
リトミック ディプロマA