ふわふわの絹のような口溶け

昨日焼いたパンが最高の出来でした。
キメが細かく、ふわふわ、もっちり、香りも味も最高、絹のような口溶け、本当に美しくて
パンの神さまが降りてきたという感じです。

でも実は昨日は失敗したんです。
羽根のつけ忘れです。
粉落としのタイミングで開けて混ざってなくて気付きました。
一度ボウルに出してから、羽根を付けて戻して、一からやり直しました。
なのに、発酵が素晴らしくてこれまでにない最高の出来でした。

だから、理由を探っています。

考えられることは
生地のこね上げ温度の上昇?(水の温度は冷水ではなくなっていた)
モルトパウダーの減少?(量が減ったかも)
酵素反応時間の延長によるデンプン分解の促進?(でも水と粉はそれほど混ざってなかったから、そこまでではないかも…)

これまでに変えてきたのは
タイガーの米粉でなく熊本製粉のミズホチカラ
カレンズ漬け時間 数時間→一晩
発酵温度39→33℃
焼成温度中→強

今回は一体何が良かったのか、まさか毎回羽根を付け忘れるわけにはいかないので、すごく考え込んでしまいました。

でもこの生地の状態は最高でした。
忘れられません。
ここを目指したいです。
他の具材や配合でもこの絹の口溶けを作れたら最高です。
奇跡的になにかすごくいいバランスだったのだと思います。
再現できたらいいけど、少しずつ探っていきます。

最高傑作も食べたら消えてしまうので、写真とか記録残しておかないと後から検証できなくて、今試作50回超えてきてるから実験ノートが大変なことになっています。

気泡が小さくキメが細かく美しいです
柔らかくてふかふかもちもちしています
外皮はあまりモルトパウダー感がないようにも見えます

実は今日、パンの本を図書館で借りてきました。
米粉についても記載がありましたが、「米粉だけではパンは膨らまない、発酵ガスを保持するグルテンを添加しないといけない」と書かれていました。

改めてかなり難しいことをやっているんだなと思いました。
でも頑張って作り続けていたら、こんなふうに神さまが奇跡を起こしてくれて、ふわふわのパンが確かに焼けた、私はこのふわふわを忘れないぞと思いました。

失敗から思わぬ良い結果が生まれてくるのも面白いです。
ペニシリンの発見も、確か休暇中にうっかりシャーレにカビを生やしてしまったことからだった気がします。

(追記)
再現成功しました! 
実験ノート見直してたら確認間違いで、今回の成功の理由は、米粉の種類を変えたことや、発酵温度、焼成温度を変えたことによるもののようです。
羽根のつけ忘れは関係ありませんでした。
カレンズのパンのレシピは完成しました。
とても嬉しいです。

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