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賢い闘病生活 #1診断が出るまで

診断が出てから1ヶ月が経ちました。
約1ヶ月間の入院治療を経て、外来治療に移行し今は実家に戻って療養しています。

今後は、体調が許す限り同じ病気になった方への情報提供を兼ねて私の病気や治療法について記録していこうと思います。
(※「賢い闘病生活」というタイトルは、入院中にハマっていた韓国ドラマ「賢い医師生活」をもじっただけで特に賢い闘病生活を送るノウハウとかは書いてません。笑)

前回の投稿にもあるように、私は「悪性リンパ腫(ホジキンリンパ腫)」と診断されました。
ただ、この「悪性リンパ腫」にはさまざまな種類があり、その種類によって治療法、予後も変わってきます。

入院当時、咳と高熱はまだ治まっておらず「早く治療開始してくれ〜」という気持ちでした。
しかし、診断や治療法が確定しない中でステロイド薬などを使用すると腫瘍に変化が加わって正しい検査結果が出なくなってしまうとのこと、、、

お医者さんには
入口を間違えると、出口も間違えてしまう。
きついかもしれないけどまずはしっかり検査をして正確な診断をつけましょう。」

と言われ、

きつい体に鞭を打ちながら広い病院内をぐるぐると周りながら2日間検査をしました。

今回は、診断が出るまでに経た検査と入院当時の病状について書こうと思います。

骨髄検査

骨髄の検査では、骨盤のあたりに太めの注射針を刺して骨髄という血液を製造しているところ(お医者さん曰く、ケンタッキーフライドチキンの骨を割ったときに見える赤い部分)を採取します。

局所麻酔をするのでほとんど痛みはないですが、太い注射針をブサッと刺して骨をゴリゴリされる感覚があり終始気持ち悪い、、、。
最後注射針をスーッと抜く10秒間だけは麻酔が効かず、息が止まるくらい痛かったです、、、。

幸い、検査で骨髄への病変は見られませんでしたが、しばらくは腰が痛すぎて変な姿勢でしか寝られませんでした笑。

骨髄穿刺のイメージ

リンパ節生検

翌日には、病気の正体を探るべく腫れていた首のリンパ節生検を行いました。
当時、腫れていたのは両側のリンパ節でした。
右側の鎖骨部分に関しては既に鎖骨全体が埋まって見えないくらいに腫れていました。

明らかに病変があったのは右側のリンパ節でしたが、腫れすぎていて逆に危険とのことで左側のリンパ節を取ることになりました。

首の部分のリンパ節をとるのは、耳鼻咽喉科の担当分野とのことで耳鼻科の先生にリンパ節摘出手術をおこなっていただきました。
手術と言っても1時間程度で局所麻酔をして首に2〜3センチメスを入れ、リンパ節をとって終わりました。
局所麻酔での手術だと、お医者さん達が必死に腫れてるリンパ節を探してる声が聞こえてきて面白かったです。笑

首に3cmほど生検の跡は残ってしまいましたが、まあこれも勲章と思うことにします。

リンパ節生検の病理検査の結果が出るまでには1日かかるとのことで、1日診断結果を待つ形になりました。

PET-CT検査

翌日はPET-CT検査という病気の広がりを確かめる検査を行いました。
通常のCT検査では、「ここの臓器腫れてますね〜」という臓器の形を見て判断しますがPET-CT検査では糖分の働きを見て臓器の異常を判断します。

PET検査/positron emission tomography (陽電子放出断層撮影)とは ;
放射能を含む薬剤を用いる、核医学検査の一種です。放射性薬剤を体内に投与し、その分析を特殊なカメラでとらえて画像化します。
CT検査などでは形の異常を診るのに対し、PET検査では、ブドウ糖代謝などの機能から異常をみます。

通常がんや炎症の病巣を調べたり、腫瘍の大きさや場所の特定、良性・悪性の区別、転移状況や治療効果の判定、再発の診断などに利用されています。アルツハイマー病やてんかん、心筋梗塞を調べるのにも使われています。この検査が必要とされる条件を満たす場合には、健康保険が適用されます。
国立国際医療センター病院

糖分の働きを見るため検査前5-6時間は絶食します。
そのためその日は朝からご飯を食べられず、ヘロヘロな状態で検査に向かいました。

検査のためのくすり(18F-FDG)を静脈注射し、全身にくすりが行き渡るまでの1時間は安静に過ごすためリクライニングチェアとテレビのある個室で待機します。

「できるだけ、頭を働かせないようにしてくださいね〜」
と言われ部屋でテレビを見ながら待機。
しかし、とにかくお腹が空きすぎてテレビであっている食べ歩きの映像を見ながら
「終わったらあれ食べよう、これ食べよう」と食べ物のことばかり考えていました笑

1時間後、放射線室に呼ばれて画像を撮ります。
検査後はお腹が限界を迎え、コンビニに直行!!

検査の結果

2日間の検査を経て、出た診断は、やはり「悪性リンパ腫」
中でも、私は若年層に多く発症しやすいというホジキンリンパ腫でした。

ホジキンリンパ腫とは;
ホジキンリンパ腫は、リンパ球のがんである悪性リンパ腫の種類の1つで、白血球の中のリンパ球ががん化する病気です。日本で発生する悪性リンパ腫全体のおよそ5%を占めます。日本全国で1年間に約1,400人が診断されます。(2017年)
国立がん研究センター


幸いだったのは、他と比べて予後がいい「ホジキンリンパ腫」であったこと。
驚いたのは、PET-CTの検査結果がんの広がりが「ステージⅣ」(ステージは低い方からⅠ〜Ⅳまでです)と思ったより進行していたことです。

私の病変マップ

ただ、他のがんと比べ悪性リンパ腫の場合のステージは、
「病気の広がりがどこまで及んでいるか」を判断する基準であるため手遅れというわけではなく抗がん剤治療を行えば治せる可能性はあるとのことでした。

適切な治療を行えば7〜8割の生存が見込めると聞いて、超楽観主義な私は不思議と死への恐怖は全くなく「普通に元気に生きててもいつ死ぬか分かんないもんな〜」なんて考えていました。笑

何が原因でがんになったのかはわかりませんが、とにかく今の時代
「がんも治療をすれば治る病気」
になってきていると分かり、医学の進歩に感謝しました。

次回は、私の受けている「抗がん剤治療(A+AVD療法)」について書きたいと思います。

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