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宮崎②/その1

  今週は実験がない週なので、宮崎に行く。前回の宮崎旅行と同じく、またもや親の出張についていく後部座席の精霊になります。存在感を消すのは得意です!任せてください!!


 ひたすら九州自動車道を南下する。
 親が仕事の電話をしている。ハンズフリースピーカーなので全部聞こえる。部下がやらかしたらしく、それの尻拭いに親が辟易している。まじで大変そうだな 頭が上がりません。

 それを横目に、私はこの文章を書いている。
 後部座席にいながら携帯をいじって私の具合が悪くならないのは仰向けになっているからだ。私は日本人女性の平均身長よりも低いので足を曲げればギリギリ寝ることが出来る。そんなわけで後部座席に無理に横たわって三半規管を騙している。道路の凹凸が背中を伝ってくる。からだが低い位置にいるので体感の速度が速まる。
 並走する高速バスのwi-fiをこの携帯が拾ったり途切れたりまた拾ったりしている。

✽✽✽


 今回は5月に買えなかった観葉植物を買う。一人暮らしの部屋をジャングルにしてやるくらいの意気込みだ。

 どこかの研究で、植物はストレス値を数十%下げるということが分かっているそうだ。30%くらいだった気がする。どう比較しているのかは知らない。
 情報リテラシーが脆弱とは言わないまでも胸を張れるほどのものではないので、自分にとって都合の良い情報は大体真に受けることにしている。都合が良いから。
 
 そして実際に私の場合において、それは本当のことみたいだ。部屋の無機質さが想像以上に私にダメージを与えていた。
 家具が揃っていなくてものが少ないしたったひとりの部屋なのに閉塞感がある。この部屋に染み付いた邪気もしくは私から発せられる鬱屈とした空気が何にも吸い取られないまま停滞している感じがある。

 豆苗を買った。使い終わった豆苗の下部を水に浸して、豆苗が成長する様を観察して満足した。成長した豆苗を使うタイミングを逃して家を数日開けることになったので捨てざるを得なかった。
 植物が恋し過ぎて豆苗を観葉植物のように扱った人になってしまった。



 
 実は先週も宮崎に行ったのだが、あまりにも時間がなくて目当ての店に行けなかった。
 だから、この日を待ち侘びていた。


つづく




つづく!?


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