R5.7.27

 明日が早く始まることに変にプレッシャーを感じて、今日を終わらせることをダラダラと先延ばしにしてしまう。風呂に入る、歯を磨く、髪を乾かす。寝る前の一つひとつの行為のハードルが異様に高くていつまでも床に這いつくばっている。

  残念ながら、今夜は行動に移すだけの気力を奮い立たせることに失敗した。午前2時を迎えてしまった。無意味な夜更かしはとっくにはじまっていた。
 明日、というか今日は7時に家を出なければならない。出席日数で落単にリーチが掛かっているのでどうしても学校に行かないといけないのだ。
 疲労と眠気は既に限界を超えている。わたしはなんと愚かな人間でしょうか、早く寝ないか。もう3時だよ。自らの首の自ら締めている。私は自暴自棄になって布団に滑り込んだ。

 絶対に寝過ごすな!起きたら風呂に入るんだ!!絶対に!!!

 私は自己暗示と20分後と35分後のアラームをかけて、夜更かしのための仮眠をとることにした。

 幸いなことに仮眠は無事成功した。頭痛を抱えながらも瞼のすべて開かないうちに風呂へ入り熱い湯を浴びることで強制的に頭を冴えさせた。昨夜回したまま放置していた洗濯物を干し、これまた使ったまま放置した茶碗を洗ったあとに、髪を乾かした。外は明るくなり始めている。時計をみると5時30分だ。いつの間にか、私の気分はすっかり晴れていた。当然ながら疲労は取れていないし、昨夜の蒙古タンメン中本のいっぱいの塩分で浮腫んだ体は重かったが、気持ちは爽快感に溢れていた。気分が良いまま普段食べない朝ごはんをきちんと食べた。やるべきことをしたあとは気分が良いものですね。
 問題は私が先延ばしのプロだということだ。

 私はいつもより余裕を持って家を出発した。今夏の災害級の暑さにも慣れてきた。不快であることに変わりはないが。有って無いような日陰からなんとかはみ出ないように試みも虚しく肌がジリジリと焼けていくのを黙認するしかない。

 電車で自分の席を確保すると、睡眠負債を少しでも減らそうと目を閉じる。朝ごはんにコーヒーを飲んだため、体は疲れているのに脳が冴えて眠ることができない。

 しばらくして小綺麗な女性が隣に座る。女性は扇子をおもむろに取り出してそれを扇ぎ始めた。余り風がこちらにやってくる。それをありがたく享受するがちょっと待って。香水の香りが強すぎる。私の鼻が利くのが睡眠不足で過敏になったのか具合が悪くなってきた。
 翌日が休みときの合法的な夜更かしの楽しさは何にも代え難いが、それを例外として毎日早寝早起きに努めるべきだ。当分の目標にしよう、早寝早起き朝ごはん。………小学生?

 今に気付いたことではないけれど、自己管理の難しきことよ。無意味に睡眠削って命をすり減らさないように頑張りたいです。

 

 

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