期待値で考える攻撃と防御の選択

暗殺者や戦士のような攻撃リアクションを多く積んだデッキ相手には相手のがどの程度攻撃リアクションを飛ばしてくるか?を考えて防御する必要があります
「~の裏目をケアしてここは〇枚で防御」
のように考えられる最悪の場合をケアする人も多いですが、攻撃カードと防御カードを共有しているFaBでは過剰な防御は表現価値を損ねてしまう
そのためには大まかな期待値を把握したうえで攻撃・防御を考えることが必要となってきます



期待値の計算例

まずは対Nuuで頻繁に起こりうる例を使って解説していきましょう

例:Persuasive Prognosisを撃ってきた場合


リソースなしかつ手札アーセナル合計が1枚の場合を考えてみましょう
この場合の各パターンの大体の確率を以下のように設定し、まずはノーガードの場合でそれぞれのパターンの価値を計算してみます

•just a nick (20%) 6点+1ハンデス(約3点)+3ゲイン=12
•超越からの頭起動(30%) 1点+2ハンデス(約6点)+2ゲイン=9
•ノーリアクション手札1枚削りに来てるだけ(50%)
1点+1ハンデス(約3点)+2ゲイン=6

ノーガードの場合の価値期待値=0.2*12+0.3*9+0.5*6=8.1点

防御数を増やしていき計算していくと

1枚防御(3点防御)の場合=7.5点
2枚防御の場合=9.9点
とこのように基本的には1枚防御するのが得策になります
計算してみると分かりますが、just a nickをケアすることが正当化されるのはjust a nickの確率が56%を超えたあたりなのでゲーム終盤でjust a nickが見えてない場合などになりますが、仮にケアしてもアーセナルに置かれるのでターンを跨いで考えると非常にケアしづらいですね

より実践的にピーピングハンデス>頭装備セルフハンデスの重みづけをしてもこの結果は大きく変わりません。

これが相手に浮きリソースが1あったらどうなるでしょうか?
その場合1コスリアクションとしてVenomous Bite, Hiss, Siren's Callまで考慮しなければならず、ノーリアクションの確率が殆どリアクションのある確率に置き換わりjust a nickのように手札1枚では止めれない確率が大幅に増加し、今度は0枚防御と1枚防御の期待値が逆転します
(リアクションなしの場合は1枚防御でhitを防ぐとハンデス3点を防ぐ代わりに2点の余分なガードが発生しゲイン数は変わらず差し引き1点価値を減らせますが、バフリアクションで貫通する場合はゲインの分1点価値が増えるだけなので差し引き2*0.4で枚防御の期待値が上記の計算より0.8点価値が減ることになりますし、Siren's Callも考慮すると1枚防御のリスクは大幅に高まります)

これが1リソース+tunicがある状態だと
「なぜそのリソースでダガーを振らなかったの?」
となりリアクションの可能性が大幅に上がり、0枚防御の優位性が確実になってきます。

同様にSurgical Extractionも考えていくと

1リソース浮きかつ手札アーセナル合計1枚の場合は
・+3リアクションあり(40%)
・Siren's Call(20%) 
・リアクションなし(40%)
の場合の0枚防御と2枚防御を比較すると
2枚防御だとリアクションなしの時の1ハンデスを防げるが2点損で1点分しか得しないのにバフリアクション場合にハンデスを防げない(±0点)うえにSiren's Callの場合に実質ハンデス+ドローで6点損します
そのため差し引き期待値0.8点分損しますし、手札1枚と3枚では返しのターン背の選択肢が大幅に変わってくることを考慮するとさらにその差は大きくなり0枚防御が優先される場合も多いです。

もちろん例外もあり、青が1枚で1コス以上の赤3枚のような手札の場合はハンデス1枚の価値が6点以上になるので2枚防御が優先されます

同様の計算をBonds of Agonyにすると基本は0枚防御が圧倒的に期待値が高く、手札にカードがダブっていて2ハンデス以上される場合にのみ1枚防御が正当化されるのが分かります。

このように期待値計算をするとどう防御するのが最も適切かについてある程度客観的な判断基準を作ることが出来ます


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?