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アロハの意味

ハワイと聞いて、思い浮かべるものは何だろうか?

常夏の島、青い海、フラダンス、挨拶は何でも「アロハ」でOKらしい…などなど。

ハワイにイギリス人であるキャプテン・クックが来航したのが1778年。それから次第に白人文明が広がり、宣教師らも移住を始め、白人文化と教育が広められた。

ハワイアンと呼ばれる先住民の領土は奪われ、使用していた言語も英語に塗り替えられた。1898年、アメリカ合衆国の領土となった後しばらくは、ハワイ語は公式に学校と政府から排除されるという処分を受けた。(生活の中では使用可)

ハワイアンに対する過酷な歴史を遡ると、言語だけではない様々な差別があったが、ようやく1978年に、ハワイ語はハワイ州の公用語と認められ復活した。

長い歴史を端折って申し訳ないが、1959年にハワイがアメリカ合衆国の50番目の州として制定された時、挨拶で使われるハワイ語の「アロハ」には、『優しさ、調和、喜び、謙虚さ、忍耐』を表す先住民族の精神があるとされ、ハワイ州法の一部に記されたのである。

なんと人間味のある州法ではないか!(時間かかり過ぎ)

私はこのことを知った時、胸が熱くなった。このことは特記しておきたい事柄である。


そのアロハの精神とは、

  • Akahai (アカハイ):思いやり

  • Lokahi (ロカヒ):協調性

  • Olu’olu (オルオル):喜び

  • Ha’a Ha’a (ハアハア):謙虚・素直な心

  • Ahonui (アホヌイ):忍耐

これらの頭文字からなるALOHAなのである。

観光地に行くと、大きな声で「アロ~~~ハ!」と挨拶されることがある。まぁ、気持ちよく大きな声で「アロ~~~ハ!」と返してもいいだろう。

が、そこにはこれだけの深い意味があることを思い出して、どうか心からアロハと言って欲しい。


統治され土地奪はれし先住民の話すハワイ語「アロハ」の重み/シンタニ優子

             平成28年(2016)水甕賞受賞作『侵食』より