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オーストラリア・シドニーで思ったこと - 環境への配慮

オーストラリアの暮らしが環境に配慮しているということは前にごみ事情でも少し触れたが、今回は旅行者としての視点から見ても、意識が高いことに気づく。今回利用したカンタス航空では、ナイフやフォークなどのカトラリが木製。それを包んでいる袋も紙製。

カンタス航空の機内食

常々日本の航空会社の機内食は小さなプラスティック製の器に入った細かいおかずが多く、その割には食べきれない。そしてご飯やパスタがメインに入っていてもさらにパン(わりとぱさぱさ)がつくのが無駄だなあと思っていた。この機内食は1つのプレートのみ。上に載ったブルーベリーデニッシュはパリッとしてほかほかに温かい。つまり食品ロスにもならない。周りもみな完食していた印象だ。
シドニーのカフェではストローはすべて紙製。

紙製のストロー@Cafe Paramountでfiltered ice coffee 
コーヒーの袋の裏

このコーヒー豆が入っている袋はオーストラリア国内でリサイクル可能と書かれている。つまり公共の場に置かれている回収箱に入れて回収し、リサイクル素材として再利用するということらしい。日本の自治体で行っているプラスティック回収と似た取り組みだが、確かに日本ではだれもが置ける再生ポストというのはあまりないように思う。

ただ、残念なことに熱狂的な支持を得て始まったこの活動は、パンデミックの広がりにより、一時的な活動停止を余儀なくされてしまっているらしい。自宅での時間が増えることで、回収対象のプラスティックは350%増加し、処理施設の稼働が追いつかず、さらには再処理された製品のニーズ自体が減ってしまったことによるらしい。(参考)https://redcycle.net.au/
活動が再開されることを祈る。

カフェでtake away (イギリスではawayだね~) したハンバーガーは紙製の器に入り、このまま「はい!」と渡される。中には日本のようにケチャップやマスタードの個別包装はなく、ソース類はすでにハンバーガーにかかっている。要らなければ要らないと最初に言う。

Take awayしたハンバーガー

空港内のカフェでも紙ストローや木のカトラリが普通に置いてあった。進んでるなあ。

空港のストローとカトラリは紙

衣料店でも過剰な包装はない。フレッドペリーで買った父のポロシャツも、思いがけずバーゲンだったホテルの裏のブティックでも、服は紙袋にそのまま。

でも、ヘレン・カミンスキーは持ち運びのできる布製のバックに入れてくれた。かわいい。

ヘレン・カミンスキーの包装用袋

食料品を売るスーパーでは量り売りの果物や野菜にも対応している自動精算で、「自分のバックを持っているか?」とまず聞かれ、「Yes」と答えてそのバックをはかりになっているテーブルに置き、買ったものを中に入れて追加していくシステム。エコバックとして3ドルのストローバックがあったので、購入。3ドルの割にはしっかりしている。なぜ日本のエコバックは食料品のお店でもこういう素材のものがないのだろう。みんなプラスチック。

Metroショップのエコバック

今回は期せずしてMardi Grasのパレードの日にあたって、街は大盛り上がりだったが、翌朝早く出かけたときに、思ったほど道路は汚れていなかった。
どなたかが掃除してくれたのか(ドイツのセントパトリックパレードの後はそうだった)、ごみを落とさないように気を付けたのか、それはわからない。

まだ途上とはいえ、レスプラスチックに対する親の世代の意識は高く、子供にも受け継がれていることをあちこちで垣間見た。
日本も頑張らなくちゃ。


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