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海外で大怪我をして日本で手術をしようとしたら…


前書き

この記事は、筆者の個人的な経験と見解に基づいています。医療制度や手術の費用についての比較や、医療技術の進歩に関する記述は、筆者が実際に経験した内容に基づいています。しかし、この経験は個人的なものであり、他の人々の経験とは異なる可能性があります。

自国の医療制度や社会問題に対して批判的な意見を持つことがあります。しかし、それはあくまでも個人の見解であり、他の国の医療制度や文化と比較しても客観的な評価が難しいことを理解する必要があります。

したがって、この記事の内容はあくまでも筆者の個人的な経験や見解を基にしており、一般的な事実や全体的な傾向を示すものではありません。読者の皆様には、それぞれの状況や国の医療制度について、よく考えて判断していただくことを強くお勧めします。




今年、移住先のオーストラリアで不運にも膝の前十字靭帯(ACL)を損傷し、手術が必要になりました。当初は現地で手術を受けるか、日本に帰国して手術を受けるか悩みました。安心感から日本での手術を考えましたが、日本での手術が非常に困難であることがわかりました。

日本での手術が難しい理由

日本に帰国して手術を受けることを考えた際、すでに住民票を日本から転出していたため、日本の国民健康保険に再加入できないことが判明しました。国民健康保険は、日本国内に住所を持つことが条件であり、さらに「医療目的ではないこと」が加入条件の一つに含まれているのです。このため、医療目的での再加入は認められませんと言われました。

国民健康保険の加入条件

長期の海外滞在がわかっていたため、法律に従って住民票を日本から転出していました。この手続きにより、国民健康保険も自動的に脱退することになりました。再加入には住民票を再び日本に戻し、健康保険への加入手続きを行う必要がありますが、これには時間がかかり、すぐに保険の適用を受けることはできません。

経済的な負担と不公平感

日本に帰国してもすぐに手術を受けられない現実に直面しました。これまでずっと保険料や年金を支払い続けてきたにもかかわらず、必要なときに日本の国民健康保険が利用できないのは非常に不公平に感じました。特に、日本は他国の人々には無料で医療を提供しているにもかかわらず、長年保険料を支払ってきた日本国民にはこのような対応をすることに悲しさを感じました。

ACL手術の費用比較


オーストラリアでの費用

公立病院 メディケア(オーストラリアの公的医療保険)に加入している場合、費用はかなり抑えられることがあります。ただし、待機期間が長い場合があります。
-私立病院 私立病院で手術を受ける場合、保険なしだと費用は約15,000〜25,000オーストラリアドル(約120万〜200万円)です。私的保険に加入している場合、保険のカバー範囲により自己負担額が変わります。

日本での費用

-保険がある場合日本では国民健康保険や社会保険に加入している場合、医療費の負担は3割となります。ACL手術の費用は、総費用が約50万円〜100万円で、
自己負担額は約15万円〜30万円です。
-保険がない場合 日本で保険に加入していない場合、医療費は全額自己負担となり、総費用は約50万円〜100万円です。

医療費のさらなる負担

手術費だけではなく、オーストラリアでは様々な医療関連の費用がかかります。例えば、GP(一般医)と呼ばれる診察でも、多くの場合高額な費用が発生します。

• GP費用:何もしないのにお金を払わなければならず、一回書類にサインをもらうだけでも毎回80オーストラリアドルほどかかることがあります。

また、全ての医療手配を自分で行う必要があります。例えば、MRIの予約やドクター、フィジオ(理学療法士)との連携など、全て自分で手配しなければなりません。

• 自己手配の費用:MRIの検査費用やフィジオのセッション費用も高額であり、全体的な医療費は非常に高くなります。

日本のシステムとの比較

日本では、国民健康保険や社会保険に加入している場合、医療費の3割負担で済むだけでなく、医療手配もスムーズに行われます。例えば、GPに相当する内科医の診察費用も保険適用され、1回の診察で1,000円〜3,000円程度で済みます。また、医療機関の紹介や手配も医療機関間で行われるため、患者自身の手間が少ないのが特徴です。

• 診察費用:内科医の診察費用は1,000円〜3,000円程度。
• 手配のスムーズさ:医療機関間での連携がスムーズで、患者自身の負担が少ない。

オーストラリアでの医療費や手続きの煩雑さに比べ、日本の医療システムは経済的な負担が少なく、医療手配もスムーズに行われるため、患者にとっては非常に便利で安心感があります。

これで、オーストラリアと日本の医療費およびシステムの違いについて、より具体的に比較できる内容になったと思います。対策と今後の教訓


現に、怪我をして1週間くらいで10万近く払いました。
松葉杖 $30
GP       $284
GP        $80.10
Philosophy ①$110.  ②$100 ③$100
MRI $290

医療技術の比較


オーストラリアの医療技術は非常に高く、特に前十字靭帯断裂(ACL)の手術においては、日本に比べて技術が進んでいると感じます。実際、オーストラリアでACL手術を受けると、次の日には立って歩けるようになり、1週間で松葉杖も不要になることが多いです。これは、手術技術やリハビリテーションの進歩によるものです。

• 手術後の回復:オーストラリアでは、手術翌日には立てる、歩けるようになり、1週間で松葉杖が不要。
• 医療技術の進歩:オーストラリアの手術技術やリハビリテーションのシステムは非常に先進的。

日本の医療システムは経済的な負担が少なく、手続きもスムーズですが、オーストラリアの先進的な医療技術は早期回復を期待できる点で魅力的です。どちらの国で治療を受けるかは、費用や手続き、回復の早さを考慮しながら慎重に判断する必要があります。

この経験から学んだ教訓として、以下の対策が重要だと感じました。

1. 海外旅行保険への加入:海外滞在中の医療費をカバーするために、しっかりとした海外旅行保険に加入することが不可欠です。
 
2. 事前の計画と手続き:長期滞在が予定されている場合、帰国前に国民健康保険への再加入手続きを進めることが重要です。再加入には時間がかかるため、計画的に進める必要があります。

3. 情報収集と理解:渡航前に、日本国内および滞在先国の医療制度や保険制度について十分に調べ、理解しておくことが必要です。

結論

今回の経験を通じて、事前の準備や情報収集の重要性を痛感しました。海外での怪我や病気は予測が難しいものですが、適切な対策を講じることで、帰国後の手術や治療にかかる困難を減らすことができます。特に長期滞在を予定している場合は、国民健康保険の再加入手続きや海外旅行保険の選択など、細かな計画が重要です。

お願い致します!!!