青の肖像画 #06

英子が、客室の椅子に腰掛けたまま、
ふと、こんな事を呟いていた。

『…。』

『…どうしたんです?…宇喜多さん?』

『…一馬くん…とんだ休暇になっちゃったわね…。
…結局、展覧会だって中止になっちゃうしさ…。』

『…いえいえ…宇喜多さんが誘ってくれたお陰で、
色々経験出来ていますし…それに、ほら!…
美味しいごはんだって、たくさん食べれてますから…。
…昨日食べたカレーだって、凄く美味し…』

『…私たち関係者にしても…事件の詳細が確認されるまでは、
家に帰る事も出来ないし…仕方ないんだけどね。』

『…まぁ、確かに…。』

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