青の肖像画 #08

『…あの、幸田さん。』

『…はい…西郷さん、どうかされましたか?』

『…実は、佐伯画伯が残した作品を観てみたいんです。
…彼の作品を一覧して見れるような
カタログや、ブックレットみたいな本はありませんか?』

『…あぁ、それでしたら…これなんかどうかしら?』

映子はそう言うと、後ろの高級感のある書棚から、
1冊の大きなカタログを取り出してきた。

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