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「小品」を吹こう!」#17《ビゼー/ ”カルメン”〜間奏曲》

あとこのシリーズも残す所10数曲となりました。どれだけ時間費やしてるのと突っ込まれそうなほどですが、淡々と進めていこうと思います。
フルートに関することは親サイトのLike the Wind Blogコンテンツの方でまとめてありますのでそちらもご参考ください。

さてさて、本日はビゼー作曲カルメンから間奏曲です。

https://youtu.be/Qr-KW02MTHM

この曲大好きな曲のひとつなんですが、前回の白鳥同様に収録してみると難しかったです。音符見るとそうでもないのですが、イメージしたフルートの音にならずにやっぱり苦しそう😅
やっぱりビゼーの曲は難しいと思います。

ひとつのフレーズを長く感じて流れるように吹かねければなりません。
そうですね、ひとつのフレーズは4小節間は一息で吹いているかのように聞こえなければいけないと私は思います。
ブレスは要所要所ではしても良いのですが、フレーズの間でのブレスの前では次へつながっているように息が足りなくて小さくなったりしないほうが良いと思います。

指定の速さが使用楽譜には♩=88となってますので、それほど早くもなく遅くもないのですけれど、始まりの音から頂点の音までの距離が長い、これはビゼーの特徴なのでしょうか?
アルルの女のメヌエットも同じような作りです。

ずっと前にアルルの女〜メヌエットについての記事をあげてますので参考までにリンク貼っておきます。

前回の記事ではビゼーについてのことは記してなかったようなので、まずそれを簡単に記しておきたいと思います。

George Bizet (1838-1875)

ビゼーはパリ音楽院でJ.F.アレヴィーの作曲を学び、オペラ−コミックの作曲家として認められました。生前はあまり認められず、この「カルメン」(1873-1874、初演はビゼーの亡くなった1875年)の作曲を手掛けるも、世界的に人気を得たのは死後のことでした。

インターバルの攻略


高音域に行くに従ってフルートっていうのは滑らかに出すのはかなり難しいです。最初の指定の音量はppとあるのでそっと出ます。しかし、山を登るときも同じような音量で清々しく吹くかんじでしょう😅
出だしの音量の決め方で、後半やってくる長い長いfまでのcresc.(だんだん大きく)ができるかできないかに関わってきます。
何気なく聞こえるインターバルで音色が狂ってはいけない。

楽器ってどれもそうだと思いますが、音を大きくすることよりも、小さく綺麗に演奏できるかのほうが遥かに難しいのです。
しかし、究極の美しさというのはこのpでの演奏だと私は思ってます。
それを考えると、私のpはいつになったらその究極にたどり着けるのだろうとガッカリします。

小さい音だからって


掠れてはいけないし、無表情でもいけない、ちゃんと遠くで響いているような音にしなければならない。
このpが出せないと音楽全体のダイナミクスの表現ができなくなりますので、日課練習ではその練習も取り入れます。
多くはモイーズの「ソノリテについて」でロングトーンで練習されると思いますが、こういった同じフレーズが姿を変えて出てくるような曲で練習するほうが良いように思います。

だから、小品といえども、そういう基礎があるかないかがバレる、といっても過言ではありません。
みなさん、小品、沢山吹きましょう!

さて、話を戻しましょう。
中間部からピアノも主題を弾き始めますよね。フルートばかり聞かずにピアノの音にも耳を傾けましょう。
フルートとピアノが交互にフレーズを追いかけているのが分かります。
最後8小節はフルートの問いかけ、ピアノで応えるという・・・この曲の素晴らしさが分かるのではないでしょうか?
この辺りはピアニストさんがとても綺麗に持ち上げてくれてます。

最後に


ビゼーさん、ありがとう!!
という気持ちになるのは私だけかもしれませんが、できればピアノのお友達がいたら、是非一緒に演奏してみてください。
もしかしたら、今はとても良い時代で、マイナスワンで入れてくれる動画なんかもあるので、流しながら吹いてみるのもいろいろな気づきは得られると思います。

小品を吹こう!

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