【映画】ホテル・ムンバイ
映画「ホテル・ムンバイ」を拝見した。実話をベースにした作品なので仕方がない部分もあるが、人が亡くなりすぎだと思った。クワイエットプレイスは1つの家族にしぼって描かれていた印象が強いが、この映画では数人の宿泊者を特に描きつつも、基本的にはホテルのスタッフが多くの宿泊者を率いる様子が描かれている気がした。描かれている宿泊客が多い分だけ焦点がぼやけているなと正直思っていたが、最後まで見て、この映画はホテルのスタッフがいかに自らの身を犠牲にして宿泊者を守ったかを描いていたのだと思うと、そうした描き方も納得した。願わくば、実行犯がどのような動機でこんな事件を起こしたのか、また首謀者は一体何者であるのかを知りたいなと思ったが、実話でもそれが分かっていないのであればやむを得ないかもしれない。いずれにせよ、実話ベースとは言え亡くなった人があまりにも多かったので、この映画の善し悪しは別として「簡単に命が捨てられていく」という歌詞を思い出した。ただ、犠牲になったホテルスタッフに感謝する生存した宿泊客というのは、悲劇の中に生まれた美しい関係性であるなと思った。
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