【読書】恩田陸「蒲公英草紙」

恩田陸さんの小説「蒲公英草紙」を読んだ。常野物語シリーズであったが、合間を開けつつ読んだせいかよく分からなかった…。というより、以前のものと頭の中でごっちゃになる可能性があった。

この本で扱われる常野一族は、各々特殊な能力を持っている。その一つが、予知能力である。

もし自分に予知能力があったとして、どれぐらいそのことを活かすことができるだろうか。もし明日地震が起こるという映像が頭に降ってきたとして、過去の経験則上その映像は実際に生じるとする。その場合、どこまでそのことについて言うことができるだろうか。

家族に言えるだろうか。もし自分が言ったら、母親には軽く流され、父親には頭がおかしくなったのではないかと軽く怒られてしまいそうである。なので、100%起こるとは断言せず、50%の確率で起こるということを延々と言っていくというスタイルになると思う。

友達には言えるだろうか。もしFacebookやTwitterで言ったりすると、おかしなやつだと思われかねない。さらに、予測があたった後も面倒臭そうである。なので、限られた友人に言うような気がするが、場合によっては言えないかもしれない。

出る杭は打たれるというが、特殊能力を持った人間は打たれてしまいそうである。なので、能ある鷹は爪を隠すという格言に従いつつ、特殊能力を持った人間としての責任をいかにして果たすかを考える必要がある。

が、自分にはそういう能力はないので考えなくて良いです。ラッキー。

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