【映画】まともじゃないのは君も一緒

映画「まともじゃないのは君も一緒」を拝見した。結婚できない男の阿部寛チックな予備校講師がまともな人間になるべくトライしていく物語。そのチャレンジを支えるのが予備校の生徒の女子高生というところが危うい。そういう設定にしなくても良いのになと思いつつ、全体的には面白かった。

この映画の面白い所は、主人公が普通になりきれない所だ。冒頭シーンでは相手とまともな会話ができない点、例えば好きと告白された後に定量的にはどれぐらいと返してしまい相手を興ざめさせる点、が強調され、さすがにもう少し普通になった方が良いと思ったが、後半になるにつれて世間の普通の異常性が誇張されない程度に描かれている。一見異常な主人公が普通で世間が普通でないという状況は言うならば裸の王様であり、終盤になるにつれて主人公は裸の王様における子どものような存在となっているように思えた。

テンポもよく、全体を通して面白かった。会話の掛け合いが心地よい。

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