【映画】ブランカとギター弾き

映画「ブランカとギター弾き」を観た。辛い映画だけど、エンディングが素晴らしいと思った。以下、ネタバレを含みます。

主人公のブランカは孤児で貧しい生活を営み、ギター弾きは盲目で家もなく路上でギターを弾くことで稼ぎを得ている。ブランカはその貧しさ故に盗みを繰り返すが、それではいけないと思い何度か改心する。しかし、かつて盗みに手を染めていた頃の自分が呪縛のように効いてきて、仕事をクビになったり、変な店に連れられたりする。大変な生活から這い上がることがいかに大変か、思い知らされることとなる。

ただ、最後のシーンは救いがあるように思われた。孤児院から抜け出したブランカはなんとかギター弾きを見つけ出し再会する。ギター弾きは相変わらずギターを弾いているのだが、その隣には無邪気な少年がタバコを売っている。ブランカは本当はギター弾きに近づきたいはずなのに、その様子を遠目から見るだけで近づかず、ただただ笑みを浮かべている。

もとに戻って2人で再び歩みを始めるのではなく、ちょっと独り立ちしたような、成長したような感じが出ていて好みであった。何より驚きなのは、監督が日本人であることと、キャストが役者ではなく実際に路上にいた人であること。観てよかった。

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