【映画】海辺の映画館―キネマの玉手箱

映画「海辺の映画館―キネマの玉手箱」を拝見した。力作。主人公は映画の中に入って歴史を変えようとするが、本作で訴えたいのは歴史を変えることはできないが、未来の歴史(つまり現在から見た未来)を変えることはできるのであり、この映画はその一助になりたいということだと思った。特に、戦争を起こしてはならないという主張が明快で、平和な時代を生きる我々が高みの見物的な形でこの映画を観るのではなく、もう少し自分ごととして没入感を持って見てほしいという意図を感じた。遺作とは思えない、力の入った一作であると思った。長いのにテンポがかなり良く、作り手の熱量を感じた。

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