【読書】松岡圭祐「ミッキーマウスの憂鬱ふたたび」

「ミッキーマウスの憂鬱ふたたび」という本を読んだ。清掃員として働く10代の若者がアンバサダーという表舞台のオーディションに無謀にも応募し、選考されるために格闘していくというストーリー。

夢に向かう途中の葛藤の描写が好きだった。どうせ自分なんかとミッキーマウスに嘆き、ミッキーマウスを悲しませてしまうシーン。大丈夫大丈夫と言ってくる友人・上司・親・恋人に対して何も分かっていないくせにと思うことがあれど、それを口にしてしまうと励ましてくれている彼らが悲しんでしまう。この主人公は実際に嘆きを口にして悲しませるが、そのシーンの切なさがもっとも印象的だった。

それにしても松岡圭祐作品は読みやすい。面白かった。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?