【映画】ガーンジー島の読書会の秘密

「ガーンジー島の読書会の秘密」という映画を拝見した。Bunkamuraル・シネマで予告編を観た記憶があるが結局映画館では観なかった1作。映画館で観なくても良かったなという印象であった(長いし)。

戦時中に敵国の男性と恋に落ちた場合、どうするのだろうということをまず思った。敵国の人間であるから全て敵であるという考え方も可能であるだろうし、同じ敵国民だからといって全てが悪ではないという考え方もあるだろう。この映画では当事者は後者の考え方であったのに、その母親が前者の考え方であるという食い違いが描かれていた。日本でも戦争を経験している人たちはアメリカに対して負の印象があるのだろうか。

また、自分が中流階級であるのに、婚約者が上流階級でとても高価なレストランに連れて行ってくれたり、とても高価な婚約指輪をくれたりするとなると、却って居心地が悪くなるということも生々しかった。主人公がガーンジー島へと出発する直前に婚約指輪を渡されるが、主人公は島ではその指輪をはめずにいる。私には似つかわしくない、この島で高級指輪をつけるのは変だ(出る杭だ)という思いからつけなかったのだろうが、婚約者にとってはなぜつけてくれないんだろうという不安を生む行為である。こうした階級と階級のすれ違い、というか階級の違いに伴う居心地の悪さみたいなのも少し描かれていて面白かった。

ただ、全体を通して何となく邦画の安っぽいミステリー的な印象を受けてしまい、あんまり好みではなかった。映像はちょっときれい。それにしても、最近は島でロケした映画をよく観る気がする。

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