【美術館】眠り展:アートと生きることゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで

「眠り展:アートと生きることゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで」を拝見した。眠りをテーマにした展覧会で、文字通り睡眠をとっている様が描かれた作品、夢か現か分からない様が描かれた作品、起きているのか眠っているのか分からないボーッと生きている風の様が描かれた作品など、眠りというテーマの中にも様々な作品が展示されていた。

中でも興味深かったのは2作ある。1作目は「half awake and half asleep in the water」シリーズの作品である。この作品は水面に浮かびながら撮影された写真であり、浮かびながら撮影しているので画面の大半が水、奥の方に陸地が少し見えるという作品となっている。あたかも自分が溺れかけていて奥の方に陸地が見えるような構図になっていて面白かった。自分は一度窒息死しかけたことがあるが、水で溺れたらあんな景色が見えるのかなと思った。

2作目は森村泰昌の作品である。三島由紀夫に扮した彼は群衆に向かって「オレの意見を黙って聞け」と訴える。本来の三島由紀夫のことを自分はよく知らないが、どうやら群衆が騒ぎ立てるので静かにするよう訴えかけているらしい。しかし、本作では群衆の声は全く聞こえないにもかかわらず、「静聴せよ」としきりに訴えかけている。同様の言葉でもうるさいから黙れという当初の意味からもっと他者に関心を持てという意味へと変容しているように思われて面白かった。

今日知ったのだが、キャンパスメンバーズは無料らしい。もっと前から知っておきたかった…。

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