マガジンのカバー画像

あやかし妖喜利物語

7
落語の国に転生してしまった与太郎。花魁キセガワと共に大喜利のスキルを磨いて謎の妖怪を倒す旅に出るコメディ。 笑点の小説化?
運営しているクリエイター

記事一覧

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第一席 寄席沈没

寄席沈没 えー、毎度馬鹿馬鹿しいお笑いを一席。  なんていう出だしから始まる落語は、最近…

希見 誠
3週間前
5

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第二席 林家彦六伝

林家彦六伝 気付くと与太郎は、古めかしい家の玄関の前に立っていた。最近ではとんと見かける…

希見 誠
2週間前
1

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第三席 落語の国

落語の国 バカな与太郎にも分かりやすいようにキセガワが説明してくれた。 「いきなりこんな…

希見 誠
2週間前
1

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第四席 東の旅

東の旅「どういうことだ、俺になんかやらせようってのか?」 「話が途中になっちゃったけど、…

希見 誠
12日前
3

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第5席 七度狐

七度狐「な〜んか、狐に化かされたみたいだなぁ」  エンチョ師匠の家を出て、一路エードを目…

希見 誠
9日前
1

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第六席 死神

死神「や、やるな、お主!持ってけドロボー!」  座布団を一枚放り投げると、七度狐は、わー…

希見 誠
6日前
1

【落語小説】あやかし妖喜利物語 第7席 粗忽長屋

粗忽長屋「くっ、不覚。お主の勝ちじゃ」 【座布団一枚獲得!総座布団数2】 「だあ〜、漏れる〜!」  情け無い与太郎は、死神に連れられてはばかりに行った。 「やったね。いいセンスしてたわよ」 「あ〜、死ぬかと思った」  一件落着したところで、ぐっすり眠った。翌朝、目が覚めてみると枕元に死神が座っていたのにはギョッとしたが。  与太郎とキセガワの二人は再び旅を続け、昼前にはちょっとした町に到着した。 「か〜、やっぱり街中はいいね〜」  都会にいたってコンビニぐらいしか用