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#55 これさえあれば

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私は、マゼンタ狂いの女です。

どんな色だって好きだけど、なぜか選んでしまうのはマゼンタ色のあれこれ。
今や、財布やスカート、ワンピース、セーター、ワイドパンツ、ネイルなどなどで、私の生活に文字通り色を与えてくれています。

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思い返してみれば、大学生の時に買った、紺色×マゼンタのツートンカラーのワンピースから私のマゼンタ狂は始まったのかもしれません。
あまりにもお気に入りでよく着ていたこともあってか、
いまだに大学時代の友人からは「マゼンタはけいちゃんの色」と言われます。

そう。
そうなんです。

マゼンタは、自他共に認める私の色なんです…。
どんなものを買うにしても無難なネイビーを選びたくなる時もあるし、「とりあえずひとつは持っておくか」の黒いアイテムを買うことだってある。
だけど、
「えっ、これ私の色じゃん。私が着る色じゃん。買っちゃお」
なんて気持ちになるのは、マゼンタのアイテムを見かけた時が多いのです。

そんな時、私は普通の表情を装いながらも心の中では花々が咲き、鳥が歌い、紙吹雪が舞い、ホーン隊がめいっぱい楽器を吹き鳴らして祝福してくれるパレード状態になってしまいます。

それにね、なぜかマゼンタのアイテムを身につけていると知らない人に褒められることが多いんですよ…。

数年前に美容家・神崎 恵さんのメイクレッスンに行った時には、開場待ちをしている列の後ろに並んでいた方から、
「そのスカートすごくいいですね!」
と言われたり、
そのメイクレッスンの後に向かったメイクアップアーティスト・河北裕介さんのイベントでは、
(同じ日に夫婦2人のメイクイベントをはしごするっていい経験だったな)
「神崎さんのイベントにも参加してましたよね!そのスカートがすごくよくて覚えてました!」と言われたり…。

褒められ慣れていない私は「えへ…へへへへ…」とニヤニヤするばかりだったのですが、それ以降も周りの人に何らかの印象を与えてくれるマゼンタのスカートってすごい…と思わせられる出来事が多々ありました。
そうしてマゼンタのアイテムにさらに愛着が増しちゃってね。

40歳に差し掛かろうとしていながらもこんなに明るい色のアイテムを選んで
「年甲斐もねえな」
と思うこともあるけど、なんだかんだで結局私はこれからもこの色を“私の色”として選ぶんだろうな。
だって何より、私の心がうれしいんですよ。マゼンタの服を着ていると。マゼンタのアイテムを身につけていると。
これさえあれば、明日も1年後も10年後も、心の中のパレードが止まることはなさそうです。

及川恵子