日記2024.2.6
安西水丸『東京美女散歩』の「花街」四谷荒木町について書かれた文章を読んでいて、あるお話を思い出した。
まだ着物が普段着だった時代の話。「花街」で想起するような、家々が密集した狭い路地で起きる怪異だ。
何時だったか忘れたが、とある決まった時刻に、近くの坂の上から着物の女が提灯を下げて歩いてくる。その女の袂は空っぽで、首がない。
坂を降りて迷路のような路地に入っていく首のない女。後をつけ、1本道の路地を進んでいくとどん詰まりに当たる。女は影も形もない。
あとで主人公(誰だったっ