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『Pillow talk diary』湿気ってる彼に求める水分

夜中ずっと振り続けた雨がさ、明るくなると一緒にあがっていって、ひんやり冷めた空気感とじりつくぞって意気込みの暑さが緩い雰囲気をつくるんだよね。

それって湿気で気持ち悪いって話?
まともに考えたら不快以外の何物でもないと思うけどね。
特に通勤通学とか考えたらさ。

ナンセンスだよ少年。
ほんのスパイスで世界は彩られるのに、そんな事言ったら灰色じゃないか。
昨晩の絵具はいっぱいあっただろう?例えば寝る前のベランダ雨の音だとか、雰囲気を微妙にした彼からのメールとか。仲直りなのか罪滅ぼしかは知らないけど喰らい尽くした君とか喰らい尽くされた私とか。

文字通り水に流れたんだよ昨晩に。
あんたの抱え込む焦りも八つ当たりも全部。
そうじゃないとあんたは今日を乗り越えられないでしょ、そもそも弱い人なのに。

よくわかってらっしゃるようで。
だからこそ今日この時間が大切なのさ。
まるで冷静を保ちつつ決戦に備える気分になれるじゃないか。
私は今日を生きるために、
今喜びを感じてるのさ。

そうかよ
吹っ切れてるならいいさ。

そうだろう少年。
だからこそ今からもう少し構ってくれ。
なんなら一仕事かましてもいい。

何考えてんのさ今からなんて。
汗かくの嫌だよ。

どうせ何もしなくても今日はかくのさ。
それならいっそのこと気持ちの良い汗をかきたいもんだ。

わかったよ
ほんとにもう。

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