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【MDC大宮サミット】大宮アルディージャvs.ファジアーノ岡山(J2第9節)





氷川神社からこんにちわ。二週連続の現地観戦となりました。




NACK5スタジアムに向かう通り道にどでんと待ち構えている氷川神社。脇の道路は歩道がなく危ないので境内を通った方が安全にスタジアムに向かうことが出来ます





神社出口=公園入口に構えていた窯焼きピザ屋台から。うめうめ。




NACK5スタジアムは関東近郊では最もゴール裏からピッチを縦に臨む角度の良いスタジアムだと思います。(鹿島もよいですが”近郊”とはとても言い難い)




雨予報でしたが天気が保ってくれ最高の観戦環境でした。いえい。今日もプリン体がうまい。





大宮はよもやの開幕つまずきに早くも危機感のにじみ出ている雰囲気でした。チームの方も気合の入った立ち上がりで、新潟戦で奏功した岡山の仲間、斎藤、武田が襲い掛かるプレスをSBへと誘導してSHとボランチをフリーにする「4-2-2-2」のシステムを用いてきました。今回は幸いにも大宮アルディージャはクラブで独自に好シーンの映像を編集してアップロードしており、その映像で「大宮の4-2-2-2」がなかなかヤバかったなということを実際に御覧になっていただければと思います。


独自編集ハイライトや解説動画まで上がってて非常に驚いたのですが、Jクラブでこういうことをしてくれているところは他にあるのでしょうか。多くのクラブがやってくださると大変助かるのですが…。とりあえずdocomoに感謝しとけばいいんですかね…w




まずは大宮先制のシーンから。岡山のインサイドハーフがボランチに、ウイング(むっくん)がSBについて前からボールを奪いに行く形は岡山の守備の約束です。それを逆用したシャドウ横谷繁のポジショニングが岡山のサイドにスペースを生み出し、そこを大宮のSB河面が利用しました。ここを管理していたむっくんは罠にかけられ背走させられてしまいました。この罠は主に大宮左サイドの横谷繁によって張られており、前半を通じて見られていました。

ゴール自体は不運なこぼれ球ではありますが、そこまでの形が完璧だったからこそ。というかこの動画すごいな。docomoか。docomoの仕業なのか。




先制直後にも今度は右サイドから岡山の前線守備をかわして同様のスペースを得た嶋田に対して今度は横谷繁がゴール前までななめに飛び込むことでむっくんがカバーに行かざるを得ず、大宮左サイドに大きなスペースが生まれます。中がボールウォッチャーとなったことでファーサイドの富山がフリーでクロスに合わせました。富山はサイドがボールを持ったら忠実に斜めに走って岡山のDFラインを惹きつけており、かなり厄介でした。裏に走らせるといい選手ですね。イッチがサンキューイッチしてくれなかったらこの試合は終わっていたであろうシーンでした。


このように岡山を攻略した大宮におけるキーマンは横谷繁であったと思います。広島を見ていたころの大宮との対戦でも記憶しているところですが(ムルジャが怖い)、4-2-2-2のシャドウをやらせると本当にうまい。前半だけで3,4点分の仕事はしていましたね…また俺たちの横谷繁が5バックを攻略してしまった。逆に結果論から言えば、彼個人の機知によるところが大きかったと言えるかもしれません。






それでも岡山は伊藤大介が最終ラインまで落ち、両ウイングを相手のSBの位置まで押し上げることで大宮に前からのプレスさせなくしてボールを取り上げることでようやく落ち着き、一進一退の攻防となりました。上田康太の展開力が徐々に活きるようになってボールを失った後の守備で序盤猛威を振るったミスマッチを未然に防止しようということで当たりもだいぶ激しくなります。このあたりの修正力は”首位”だな、という心強さがありました。

大宮は今度はサイドでボールを持ったら富山が早いタイミングで飛び出すことで岡山の攻勢の裏を突いていきましたが、大宮にとって不運だったのは激しい交錯によってSBの渡部大介が負傷交代してしまっていたことでしょう(骨折で3か月の離脱だそう…)。交代投入の奥井はやや連携に欠いており、後半攻撃方向が変わってやや風の強かったピッチの影響か、斎藤さんが競り勝ち仲間が拾う岡山のロングボール攻撃の成功率が高まっていったことで後半は岡山ペースとなっていきました。斎藤さんめちゃ強かったですね。上田康太の反則的精度のFKもそこから生まれています。






時間の経過とともに大宮陣内に間延びが生じており、斎藤と仲間が起点となる回数は目に見えて増えていきます。前半から続けている上田と伊藤によるボール保持によって空くスペースに両ストッパーがしっかりとタイミングよく顔を出せていたことは岡山の戦術的な充実をうかがわせました。

そして間延びしてきた大宮の中央のスペースを突くため赤嶺の投入もまた好手。斎藤さんは競り勝っても後ろに落としがちというクセ(おそらくチームの約束を忠実に守っている)は大宮の守備のスイッチとして狙われていたところで、ボール保持率のわりにシュートに結びつかなかったのですが、よりDFとMFの間でボールを持つことがうまい赤嶺がこのスペースの”強い石”(囲碁的な意味で)となり、シュートまでの連絡が格段に良くなりました。





岡山はあとは決めるだけ、という形になっていましたが、最後の局面で精度を欠いてしまいました。むっくんのクロスがまあ全然合わなかったのでもったいなかった。

大宮は右サイド嶋田の単独行が脅威となっていたり、最後には大前をシャドウに落としてマルセロトスカーノをつっこんだりで再びサイドからの攻勢を強め押し返しましたが、こちらもゴールはならず。マルセロらはサイドに流れての仕事をしていて肝心の中央は誰が?という印象であったので、シモビッチ出てた方が怖かったかもしれません







岡山としては苦しい試合でしたが、「次善の策」によってうまく持ち直した形。勝ち点をもぎ取ることに成功しましたし、もう一歩で逆転というところまで見せていました。たくましい試合内容であったと思います。

むっくんだいすきおじさんとしては、俺たちの横谷繁にチンチンにされてしまい、チームが盛り返した後もクロスが決め手に欠けていたり最後まで守備で混乱していたりでかなりしょんぼりな内容。試合後の表情も一番暗めな感じでした。

彼はGK一森を除けば唯一全試合フル出場しているんですよね。ちょっとしんどい頃合いなのかもしれません。ですが、ロングスローは見るたびにうまくなっていますし、悪いなりにマイボールのキープであったり味方の突破の手助けという部分はそこそこの内容にまとめていますし、出場し続けているだけの”うまあじ”は出ていたと思います。ホームでの巻き返しに期待。


最後に今節のむっくんがkawaiiを貼ってお別れということで。






それでは。