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半年ROMったので将棋ウォーズはじめました #2 四間飛車には夢がある



これは何

STAYHOMEに乗じて「ぴよ将棋」としか指してこなかったにわか将棋ファンが、「将棋ウォーズ」におっかなびっくり参戦してみた記録…いう名の珍獣の生態記録めいた怪文書です。


お前は誰

隙自語になってしまったので、適宜流してください。

・平時はこのブログにサッカーの試合の感想を書いているサッカーファンです。
・ですが今サッカーをしていないので書くことがないのだ。
・将棋そのものを「いいな」と思い始めたのは「三月のライオン」と「聖の青春」を読んでから。「将棋の子」でもワンピースのキャラクターみたいな泣き方をしてしまった…
・あと、サッカーとコラボされている棋士の先生、作家の先生のtweetから発想がサッカーと割と似ているらしいと聞いたところとか。
・そのほか主に文春オンラインの記事などに触発されて、2年くらいでしょうか、大きな対局の観戦をちょっとし始めた感じ。
・自分で指したいと始めたきっかけは2019年の王位戦です。あれはすごかった。
・得意戦法をもつのがいいよと聞いたので、将棋ファンになる前からニコニコ動画で親しみのあった藤井猛先生の「四間飛車上達法」を読んでみて、サッカーの戦法書以上に論理的でわかりやすく、面白かったので、完全に目を覚まされた形だ。きれいな陣形を引いてカウンターのチャンスで一気にまくる。最高のサッカーだよね。
・その後ぴよ将棋が穴熊をやり始めて全然勝てなくなってから「指しこなす本」の2巻を読んでまた勝てるようになったので完全に信仰の対象となった形だ。
・藤井システムみたいなサッカーをやるチームがJリーグにもあるので、かなりハマりました。ミハイロ・ペトロビッチ監督というんですが、独創的な超攻撃戦法で旋風を巻き起こした、藤井猛先生に負けないくらいカルト的な人気のあるチャーミングなおじさまです。(ニッチ過ぎて異論が出るかどうかすら怪しい)
・鈴木大介先生にも大変お世話になっております。銀冠大好き。あと相振り飛車に右往左往した時に救っていただきました。
・わたしの通っているスーパーな銭湯に全巻あったので先日(もちろんコロナ前です)徹夜で夢中になり読んでしまった「ハチワンダイバー」の鈴木大介先生のかっこよさ、非常に”原作”を忠実に再現していますね。
・そんなこんなで上達しつつあるかなというところで、ステイホームしすぎたせいで、CPUとの対戦に行き詰りを感じ始めたし、実際のところどれくらい実力があるのかも知りたいし、何よりサッカーを見れなくなって血沸き肉躍るなんかがなくなってしまったので(将棋観戦も楽しいけど、まだまだわかりみが足りていない)、なんか始めたくて対人戦の海におっかなびっくり足をいれてみた形だ。



はじめに


前回対戦の反省点として、勝負所で腰が引けてしまい好機を逸し、逆にじっくり我慢するべきところで軽率なプレーをしてしまうというところがありました。

というわけで、駒がぶつかったときのボールの奪い合い、「さばき」を学びなおし、いざ、と臨んだ3戦目でしたが、(3級の方。)またもや主導権を握り損ねてお相手の囲いの金銀も棒銀に加わるスクラム?のような見たことない棒銀戦法に抑え込まれ完敗。いやほんと、対戦する人全然囲わないのな。そういうゲームだったのか…

検討すると、相手の仕掛け時には+500近く有利という対局ばかりなので、さすがに強気に前に出て応戦する方がいい結果になると改めて痛感して次第。気を持ち直して4戦目に臨みました。今回はその記録です。



棋譜と指し手の感想


開始日時:2020/05/08 11:43:28
棋戦:将棋ウォーズ(10分切れ負け)
持ち時間:10分
先手の戦型:角交換振り飛車
後手の戦型:UFO銀, 右四間飛車
手合割:平手
先手:わたし 29級
後手:お相手の方 5級

手数----指手---------消費時間--
1 7六歩(77) ( 0:00/00:00:00)
→初戦の勝利以降上の方の級位者の方と当たりすぎてるし全部先手なのですが、大丈夫なんですかね…。強い方と当たるのはいいとして、最近練習してるアプリが後手で勝つと達成率100パーセントでクリアというもので、後手のほうが指しやすいとすら思ってるのでそろそろ後手を引きたいです…
2 8四歩(83) ( 0:01/00:00:01)
→お相手の方の得意戦法は「矢倉棒銀」とのこと。この前の対局で未知の棒銀にえらい目に遭ったのでリアルに「ヒッ」て声出た。棒銀ユーザーほんと多いです。CPUには全然いないからほんと経験が足りない。
3 6八飛(28) ( 0:02/00:00:02)
4 8五歩(84) ( 0:01/00:00:02)
5 7七角(88) ( 0:01/00:00:03)
6 9四歩(93) ( 0:02/00:00:04)
7 9六歩(97) ( 0:02/00:00:05)
8 3二金(41) ( 0:02/00:00:06)
9 4八玉(59) ( 0:02/00:00:07)
10 4一玉(51) ( 0:01/00:00:07)
11 7八銀(79) ( 0:01/00:00:08)
12 5二金(61) ( 0:00/00:00:07)
13 3八玉(48) ( 0:01/00:00:09)
14 7二銀(71) ( 0:01/00:00:08)
15 2八玉(38) ( 0:04/00:00:13)
16 8三銀(72) ( 0:01/00:00:09)
17 6六歩(67) ( 0:03/00:00:16)
18 7四銀(83) ( 0:01/00:00:10)
19 6七銀(78) ( 0:01/00:00:17)
20 4二銀(31) ( 0:08/00:00:18)
21 3八銀(39) ( 0:03/00:00:20)
22 3四歩(33) ( 0:01/00:00:19)
23 5八金(69) ( 0:01/00:00:21)
24 6四歩(63) ( 0:02/00:00:21)
25 4六歩(47) ( 0:03/00:00:24)
26 6五歩(64) ( 0:01/00:00:22)
27 4七金(58) ( 0:05/00:00:29)
→理想としては、相手の指し手の意味をちゃんと考えて指せたらいいなとは思っているのですが、全く力が足りず徒に時間を費やしている有様。ですので、対局本番中は時間を使わずとにかく自分の好きな形を組むことにしました。精神的に余裕が出てくるまではとりあえず形で指して中終盤でしっかり読むという経験をできるだけ積んでいきたい。


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28 6二飛(82) ( 0:01/00:00:23)
→*△戦型:右四間飛車
棒銀と並んで人気戦法と名高い右四間飛車兄貴。6筋のハーフスペースを一点集中突破するという狙いの明快さと、決まった時の破壊力が魅力的。自分も後手で相振り飛車になりそうでいやだなというときのために練習していますが、ちょっと守備のバランスがとりにくくて使いこなす自信がないところです。いつかは実戦でやってみたいのですが。
本譜は定跡書に載っている形に比べて前線の銀が蓋になり後ろの桂馬が攻撃参加できない形なので、攻めの迫力的には大丈夫そうかなと思いますが、対局時はまだまだド緊張中でその辺の判断はついていません。


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※右四間飛車対四間飛車の定跡形:
引用元 四間飛車の天敵!?右四間飛車を対策して初段の壁を突破– ゼロから始める将棋研究所


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29 5六歩(57) ( 0:08/00:00:37)
→攻められて応戦すると角を交換した上にど真ん中にスペースが空くので、そこに交換した角を打ち込まれると対応に大変困ります。角の通り道となる対角線のマスは四間飛車でいうところのバイタルエリアといえるでしょうか。バイタルにボールが飛んでも大丈夫なようにDFラインを上げておく感覚ですかね、5筋の伸ばし。緩手らしいですけど。こういうの好きなんだもん。しょうがないよね。


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30 3五歩(34) ( 0:04/00:00:27)
31 1六歩(17) ( 0:02/00:00:39)
→前の手の意味が良くわからなかったのでとりあえずDFラインを整えておきました。高美濃に組んでるのにここまで端歩突いてないって今見ると意味わかんない手順だな。
32 6四飛(62) ( 0:01/00:00:28)
→これも対局中はわかりませんでしたが、おそらく3筋にサイドチェンジして攻め込もうとされたのかと思います。が、ここで後手陣に隙ができたかなと気が付けました。これは自分を褒めたい。
(なお局後検討によると、27手目の時点で後述のカウンターが打てていたのでタイミングとしてはめちゃめちゃ遅いです
)


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 33 6五歩(66) ( 0:17/00:00:56)
→四間飛車の神こと藤井猛九段のいうところの「伝家の宝刀」。カウンターアタックの始動スイッチです。こちらの陣形がよく後手の陣形が乱れていそうなのでボールにアタックです。
34 同 銀(74) ( 0:02/00:00:30)
→伸ばした歩がそのまま飛車にプレッシャーをかけてるので後手からは攻め込めない形。こちらからボール(手番)を奪っていきます。
35 2二角成(77) ( 0:08/00:01:04)
36 同 金(32) ( 0:03/00:00:33)
37 5五角打 ( 0:01/00:01:05)
→奪ったボールを即座に相手のバイタルエリアに展開して、後手のエースである飛車と守備の要である金を同時にくぎ付けにできました。ショートカウンターが成功した感じ。あとは決めるだけという状況といえるでしょう(先手+2500くらいでした)。
ショートカウンター炸裂…GKと1対1…ウッ…頭が痛くて思い出せない…


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38 8四飛(64) ( 0:24/00:00:57)
→ここは後手の飛車がバックしてゴール前に戻られた方が嫌でした。本譜はサイドに逃れてくれたおかげでゴール前ががら空きという状態になりました。ソフト推奨の粘りの手は飛車を見捨てて先手の速攻を抑える6六歩打とのこと。ボールの出し手を楽にさせないという発想か~たしかにサッカーでもあるあるだ。
39 2二角成(55) ( 0:03/00:01:08)
40 8六歩(85) ( 0:02/00:00:59)
41 6六銀(67) ( 0:08/00:01:16)
→こちらの角君が後手陣を独りで切り裂く大仕事をしてくれたので、飛車君も前線にオーバーラップさせゴールの期待値を上げていきます。そのために前衛の駒をぶつけて攻めあがるスペースをつくります。
42 7四銀(65) ( 0:03/00:01:02)
43 7五銀(66) ( 0:03/00:01:19)
44 同 銀(74) ( 0:03/00:01:05)
45 6一飛成(68) ( 0:04/00:01:23)
→前衛の銀で後手の守備陣をひきつけて飛車君がペナルティエリアに侵入できました。ゴールが近いです。

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46 5一金(52) ( 0:05/00:01:10)
47 3二金打 ( 0:06/00:01:29)
→今回は両サイドから強力FWが飛び込めたので、決めるのは簡単でした。決定力は簡単に決まる状況を作ってこそですね。前記事のように難しいところから決めるにはまだまだ練習量が足りてないということで…
48 詰み ( 0:00/00:01:10)

まで47手で詰み


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未来へ


・前回の反省となっていた、「相手陣の隙を見つけて決断をもって仕掛ける」という部分についてはかなりうまくいきました。5五角が決まった時の気持ち良さ、ちょっと想像を絶しますね。まさか自分が棋譜でニヤニヤできる日が来るとは…。サッカーの応援してるチームが狙い通りのゴールを決めたとき、ハイライトで何度も再生して1週間はニヤニヤするんですけど、その感覚に近いです。麻薬ですね。

・結構囲わないで攻めに来るユーザーの方が多いようで(いまのところ4名中4名です)、こちらも強気に行ってほうがよさそうでしょうか。逆にそれで失敗した方が得るものも多そう。抑え込まれて変な手を狙いに行く展開もまあ勉強にはなるのですが、ほんとつらいだけですし、ぎりぎりの終盤というものを経験してみたさあるしな…

・いい試合をするという点ではショートカウンターがさっくり決まって前半で3-0みたいな内容なのであれなのですが、得難い成功体験になりました。やはりどこかで決断して前に出ないことには、善しにせよ悪しきにせよ得られるものはありませんよね。星も五分になったのでほっとしました。

・しかしガチ環境における急戦の経験のなさが嫌でも痛感させられる…対急戦を網羅してると名高い「四間飛車の急所」とか勉強した方がええんかな…。いややっぱ指しこなす本の1巻かな…。またいい試合を目指したいと思います。


それでは。