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イメージでつかむ会社法~はじめに

 今日は短めの記事です。会社法の学習で苦手とする部分に株主総会のイメージや会社の運用のイメージが,通常の受験生(一部の社会人で会社法務経験などがある人以外という趣旨)には、なかなか浮かびにくいと点があると思います。民法での不動産の売買や債権の売買などもそうですが,そもそも実際に経験したことないことを想像し、それがどのよう運用されて法律として成文化されているかなんて,理解できません。

 そこで具体的事例をみることにとなる。しかし、民事法の場合,判例でイメージをつかむのが困難な論点が多いです。なぜなら、民事法で上告審まで行ってしまうケースは極めてまれだからです。そうすると、通常の民事法の運用がわからないわけです。特に会社法の場合は、実際に訴訟にまで発展するケースはそうそうありません。そのため、よい事例になかなかお目にかかれないわけです。

 そこで,最近会社法の受験生にお勧めしているのが,会社の不祥事の際に設置される第三者委員会の報告書を読んでみることです。

 これらはネットで無料で見れるケースが大半ですし,ニュースでも取り上げられているのでイメージが付きやすいと思います。最近だと東芝の件とか。。

 直接,Google先生で検索するのもよいですが、上記サイトに一覧でまとまっていますので,この中から会社法上の問題が争点になったケースをいくつか読んでみるといいです。

 票の集計とか通知漏れとかの話とか色々出てきます。もちろん,会計や不正のケースなどは会社法に直結しませんが,弁護士として会社法をどう使うのか?という点のイメージもつくのでよいと思います。

 この辺りは司法試験指導という観点からはかなりオーバースペック気味なのかとも思っていますが,ちょくちょく教えて高評価だったので共有しました。

 ちなみに書籍だと以下の本もおすすめです。明らかに司法試験では必須ではないですがあくまでもイメージを作るという観点からはよいと思うので推薦します。

 高いのでまずはまずは書店で取って読んでみるか,図書館で借りて読むといいと思いますが。

 今回の記事は司法試験・予備試験対策としてはかなり異色の内容だったと思いますが,イメージを持ってもらうことを私は指導理念の一つとしています。

 視覚的にイメージが付きやすいような資料などがないか,また公的で無料の資料がないか随時探しておりますので何かあれば共有したいと思います。

 このような内容は全科目的にシリーズ化していく予定で,次回は民法の理解を妨げている現実売買の理解について語ろうと思います。

 それではまた。

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