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今週の妖怪11

今週も妖怪達を紹介していこう


天狗(てんぐ)


天狗は日本のどこにでもいる
広く知られており、生息域もかなり広い
昔、中国で流れ星のことを
アマツキツネ
と呼んでいた
これが天狗らしきものが現れたの最初だという
しかし天狗は日本独自のものだという研究もある
修験道の霊峰と呼ばれる山には天狗が祀られている
鞍馬や京都の愛宕山など
天狗といえば赤い顔で鼻が高いというのが一般的だが、昔は鳶のような鳥の姿をしており幻術や人に憑く仏教の敵とされていた
やがて修験道と結びつき山の怪異は天狗の仕業だとされた
姿も山伏のような姿がイメージされるようになった


泣き婆(なきばばあ)


俳人の与謝蕪村が書いた妖怪の絵
それが泣き婆だ
遠州見付の宿(静岡県磐田市)に現れた
この妖怪が家の門口にきて泣くと、その家では必ず憂いごとがあるといわれている
普通、泣き婆といえば妖怪ではなく泣くことを仕事にしている者達のことをいう
葬式のときに親族でもないのに大声で泣き参列者の涙を誘う
こういう泣き婆には謝礼として米を三升与えたという
遠州見付の宿に表れた泣き婆は人が死ぬ直前に現れる
その泣き声が人の不幸を呼ぶのだろうか


泥田坊(どろたぼう)


昔、北陸地方の米所に現れた妖怪
その地方に貧しいながらも働き者の男がいた
この男は辺りの荒れ地を米がとれるまだにした
年々収穫が増えていったのだが、あるときに男は倒れて死んでしまった
男には子供がいたのだが、この子供は畑を放置して酒ばかり飲んでいた
そのうち畑は他人のものになってしまった
その畑を買った人は、あるとき畑から「田を返せ田を返せ」と叫ぶ妖怪を見た
それからも月夜の晩にはこの妖怪が現れて田を返せと叫ぶのであった


高入道(たかにゅうどう)



天明(1781~1789 )の末、京都御幸町通五条の北に化け物がでるという噂があった
銭屋九兵衛という者が夜に月が綺麗なので眺めていると、何故かあっという間に暗闇になってしまった
すると目の前に3メートルぐらいの大入道が九兵衛を睨んで立っていた
驚いた九兵衛は辺りに落ちていた木片などを投げた
すると大入道は消えてしまった
辺りの暗闇もなくなり月が輝いていた
これは江戸時代の絵本小夜時雨にある話だ



では今週はここまで
また次回に

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