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藤井七冠と王座戦と村田システ厶

将棋の藤井七冠は、タイトル戦全制覇まであと1つ。
残るは王座戦。
やっぱり残った王座戦。

今日は王座戦挑戦者決定トーナメント2回戦。お相手は村田顕弘六段。

村田六段は詰将棋の名手。終盤力に定評がある。一方で初心者に優しい「2手詰」という本を出している。

私は「2手詰」を買いました。全部解きました。
3手詰が全く解けなくて、「易しい3手詰」的な本を投げ捨てていたあの頃。
救ってくれたのは、村田六段の本でした。

しかし村田六段の今期成績は1勝4敗。苦しい。

そんな村田六段の今日の戦法は「村田システム」。何とかシステムとか何とかワクチンとか、そんなこと言われるとトキメクじゃないか。

村田六段は角道を止めて、銀を前進。
藤井七冠に角換わりはさせない。
雁木と振り飛車以外の作戦を初めて見た。

村 田 シ ス テ ム

(とりあえず言ってみたい)

角道を開けるタイミングが村田システムの肝。ここで研究の大半は外れているだろう。

夕食休憩前に村田六段に形勢が傾く。

「棋士人生」が、Twitterのトレンド入り。
そうか村田六段の棋士人生で、今がスポットライトを浴びている瞬間なのかと、テンションが上がる。

今の藤井七冠を止められるのは、宇宙で村田六段だけ。

一直線に勝ちに行く指し手の村田六段。
藤井七冠はうなだれたり、斜め上を見たり、既に独り反省会。

終盤に突入した66手目で、村田六段が長考。
寄せを描いているのかと期待しながら、敗着しないかとドキドキする。

村田六段の時間も残り少なくなってきた。
終盤の叩き合いは避けてほしい。
ここまで来ると、村田六段を全力応援。

4六角の最善手を指したものの、まだまだ長そう。村田六段が優勢だが、藤井七冠相手に安堵という言葉はない。

そして、両者1分将棋の叩き合い突入。82手目に、村田六段が慌てた様子で着手した手が悪手。ああ、評価値グラフはナイアガラ。直前の藤井七冠の勝負手が通ったよう。一手で勝負が決まる。将棋は怖い。

藤井七冠が23手詰を読み切って、94手で勝利。ベスト4。

ちなみに局後のインタビューで、村田六段はこの戦法を「シン村田システム」とおっしゃっていました。エヴァンゲリオン?

今日の熱戦を観て、八冠を見たい気持ちと、ジャイアントキリングを観たい気持ちで揺れています。

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