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#14 ラグビーにおける抽選の運命

ある地域で高校ラグビーの決勝戦が同点で終了し、抽選の結果で全国大会出場の運命が分かれた。 高校ラグビーの大会では基本的には延長戦がなく、サッカーみたいにPK戦のような形の勝敗を決する方法もない。 これまでもいろんな形で、延長戦はできないか、Hポールを利用したキック合戦的なものはできないのか検討されていたようであるが、実践されたことはない。 理由としては、延長戦をすることにより怪我のリスクが増えるとか、日程が崩れて大会に大きな影響が出るなど・・・ 私の見解は、過密な日程で延長戦

    • #13 運命の赤と黄色

      2023年10月30日に51日間に及ぶラグビーワールドカップが閉幕した。 決勝戦は、南アフリカ(スプリングボックス)VSニュージーランド(オールブラックス)の戦いで、13対12で南アフリカが通算4回目の優勝を飾った。 試合展開は両社一歩も引かない激しい攻防の中、試合開始早々NZ主将のサム・ケインがハイタックルでイエローカード、その後レッドカードに切り替えられ退場処分となる。 対照的にSA主将の̪シヤ・コリシも後半に同じようなハイタックルで、イエローカードとなるも、判定は切り替

      • #12 真の強さ

        最近、格闘家として活躍している青木真也選手のラジオを聴くことが多い。 そのラジオの中で、総合的な強さと競技力の強さはイコールではない。競技力の強さが相手より上まって試合に勝ったとしても、負けた選手よりも総合的に強いというわけではないと同選手はおっしゃっていた。 ここでいう総合的な強さとは、やられても立ち上がる力、周囲から応援してもらえる力、負けを認めて次に進んでいく力、・・・等々のことです。 何か勝った側からすると、負け惜しみを言っているみたいに感じられるが、そうではない。

        • #11 ガマン

          我慢の由来を調べると、「自分自身を抑制し耐えるという忍耐。」 しかし本来は仏教の言葉で、「強い自己意識から起こす慢心(おごり高ぶる心)」らしい。つまり、我が強く堪えることができないという意味で、現代とは正反対の言葉である。 それであれば、耐え忍ばなければならない時、「我慢するな」というのが正解になる。 それでは本題に入る。 よくラグビーの試合の時に、特にディフェンスに回った場面で「我慢やぞ!ここは我慢の場所やぞ。我慢の時間帯やぞ。」という外野からの激励をよく耳にすることがある

          #10 キャプテンとして

          試合が始まって気持ちが高まっていない中、トライを奪われる。気持ちを切り替えてしっかりディフェンスしようと声をかけるが、相手はスペースへ体を差し込みオフロードパスでボールをつなげ、トライを奪う。相手のアタックはオフロードパスを駆使した攻撃で、確かに脅威と圧力があり、前半だけで7本トライを奪われる。 それにしてもチームに覇気がなく、やられっぱなしの状態で何もできなかった。ここで何が必要かといえば、相手の攻撃に対する修正が必要となってくるはずである。しかし、今の状態は具体的な方法を

          #10 キャプテンとして

          #9 人生の勝ち組

          会社でいわゆるできる人であり、いろんな業務を任せられるが、それなりに給料はもらえる人。。 会社でできない人間とレッテルを張られ、仕事量と質が少なくても会社に居座ることができ、定年まで一定の給料はもらえ、最後まで会社で面倒を見てもらえる人。 どういう人生が良いのかな? 答えはない。 正確にはどちらも正解。 人生において何を重視するかではないか。 お金をたくさんもらうこと、自由に趣味の時間を沢山過ごす、社会から評価されたい、家族と楽しく過ごす・・・。 正直言うと、全部欲しいことか

          #9 人生の勝ち組

          #8 太い結束力

          今日の練習初めから先生の怒号な鳴り響く! とある高校のラグビー部で練習前に選手が集められ、「昨日と今日のゲームを見た人いるか?」約40名中、10数名の部員が手を上げない。 現在高校セブンス大会が菅平で開催されており、この高校が初出場している。その高校のセブンスのゲームのことを先生は聞いている。 「なぜ見ない?見れない理由があったのか?応援したくないのか?チームメイトが気にならないのか?・・・」先生からするとクエスチョンだらけだった。 選手たちは本当は見たけど、メンバー外となっ

          #8 太い結束力

          #7 ラグビーはフィジカルだけなのか

          ラグビーはどんな人にもポジションがある。背が高い人・低い人、体重が重い人・軽い人、走るのが早い人・遅い人、運動神経があす人・運動音痴な人とあらゆる人間に受け入られるスポーツと言われている。 最近のラグビーはどうだろう? 強豪高校に求められるフォワードの平均体重は90㎏以上であり、100㎏を越える選手も珍しくはなくなった。これは大学、社会人とグレードアップしていくほど、サイズアップしていくし、サイズがないとゲームに出場することができない。 ラグビーには大きく分けて3つの要素を秘

          #7 ラグビーはフィジカルだけなのか

          #6 世の中を救済するスポーツ

          パワハラという言葉を最近よく耳にすることが多い。学校や職場、スポーツの世界で大きな問題となっている。またパワハラが原因で不登校になったり、職場に行くことができなくなったり、適応障害になる人も後を絶たない。 なぜこのような現象が多くなったのだろうか? それとも昔からこのような問題が多かったがニュースになってなかったのか? 昔の子供で考えると、今よりはもっとパワハラが多かったが、僕の周りで不登校や適応障害になる人は多くはなかったような気がする。 とにかく昔はよく怒られたし、体罰も

          #6 世の中を救済するスポーツ

          #4 真に強い漢とは

          強い男の定義とは何だろう? 喧嘩が強い人?身体が強い人?勝負に勝つこと?頭がいい人? それぞれが思う基準があり、人それぞれの基準があると考える。 今日、ある地方でアームレスリングの大会があった。 そこで一人の男に注目した。 彼はアームレスリングの経歴はおそらく10年くらいで、全国大会でも優勝こそないが、上位に食い込む実力を保持している。 性格はというと、とにかく明るい。普段からよくしゃべるし、どちらかというとチャラい感じがする。 それに対して練習の時の彼は、勝負に妥協しない。

          #4 真に強い漢とは

          #4 ラグビーは、紳士をまとった野獣

          ラグビーは昔から紳士のスポーツと言われてきたが、果たしてそうなのだろうか?1974年生まれの我々の時代は、ラグビーというスポーツは現代みたいに戦術や個人個人のスキルが高いレベルではなかったので、15人全員がスキルフルなプレーでパスやキックを使った華麗なラグビーではなく、ぶつかり合いがメインのスタイルであったように感じる。そのため、相手とのコンタクトプレーが喧嘩の延長という考えの人も多くいて、試合前なんかはみんな殺気立って、今から戦争でもするんじゃないかと思えるぐらい気持ちを高

          #4 ラグビーは、紳士をまとった野獣

          #3 ホタルの光

          令和5年6月10日に山口県豊田町のホタル船に乗船して、ホタル観賞に行ってきた。このホタル船は豊田町の木屋川で毎年6月のみ運行している。 いよいよ21時に船頭さんの説明を受けながら、わずかに霧雨が降る中、出航して緩やかな川を下っていく。水が主食のホタルにとっては絶好のコンディションだ。 案の定出港して最初のポイントですごい数のホタルが左右に待ち構えていており、まるでホタルのトンネルをくぐっているようだった。 この木屋川のホタルはゲンジホタルで、基本的には川に生息しているのがゲン

          #3 ホタルの光

          #2 2分間の花園

          昨年度、第102回全国高等学校ラグビー大会1回戦、とある高校3年生の選手が前半2分に脳震盪の疑いで退場となり、チームはその試合に勝利するも、退場となった選手は大会規定により3週間出場停止となった。事実上彼の花園は終わった・・・。 彼の3年間は決して順風満帆ではなく、1,2年生時はほとんど出場機会がなく、3年生時にようやく掴んだ正スクラムハーフのポジションだった。進学校であったため、勉強と部活を両立させなければならず、朝は5時に起床、6時前の電車に乗車し1時間かけて学校へ到着、

          #2 2分間の花園

          キックオフ前の整列

          ラグビーの試合では、キックオフ前の整列を見ればすべてが分かる。 つまり、お互いの選手の態度や表情からこれから試合を始める両チームの試合結果が分かるということだ。 このキックオフの整列時に「あいつら強そうだな・・・」「すごいからだやな・・・」「こわいな・・・」と感じた時点で相手に勝つことはできない。 逆に「よしやるぞ!」「こいつらを倒すぞ!」「ワクワクするな!」とこういう風に感じたら限りなく勝利に近づく。 ここでいかに相手をネガティブな状態にし、自身とチームの状態がポジティブに

          キックオフ前の整列