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#5 リフレクションという内省から前に進もう

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初任者研修で、学習指導要領について教えてもらったり、授業づくりについて教えてもらったと思います。

でも、実際に、クラス担任をするとなると不安だではないでしょうか。

私の個人的な経験で、担任をする、もしくはしている先生方へアドバイスを書きます。

未来を創るのは教育です。
頑張ってください。

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授業の最後に、「感想と反省を書きましょう。」「感想」「ふりかえり」といったプリントを配布し、書かせる先生が結構います。



さらに、これを、

観点別学習状況の評価「主体的に学習に取り組む態度」の見取り

の材料に使う先生もいます。

もちろん、これは間違いではないと思います。


しかし、本当にそれが、

「学びに向かう力、人間性等」の涵養

を意識した取組であるなら、もっと効果的な問いで振り返りを行いたいです。

タイトルに示したように、リフレクションという内省から前に進もうという気持ちが大切です。

内省と反省は違います。
反省は過去を振り返り、自分の過ちや課題を二度と行わないという改めて考えるというものです。

内省は、自分の気持ちを分析することが求められます。
「自分の心と向き合い、自分の考えや言動について省みること」

簡単に言えば、自分の心の中を見つめ、何をどう思いどう感じたか改めて考えを深めることです。


とはいっても、生徒は慣れていないため、「先生の授業は楽しかったです。」「おもしろかった。」という感想を書いてしまいがちです。


そもそも、主体的に学習に取り組む態度とは、(1)粘り強い取組を行おうとする側面と、(2)粘り強い取組を行う中で、自らの学習を調整しようとする側面という2つの側面で捉えられるとされています。

ということは、自らの学習状況を把握し、学習の進め方について試行錯誤するなど自らの学習を調整しながら、学ぼうとしているかどうかという意思的な側面を評価することが重要です。
これは、学習指導要領の解説でよく言われます。

そうはいっても、どこで、どのように見取るかが難しいです。

私は、質の高い、「思考・判断・表現」の問いが重要だと考えています。

簡単に言うと、「思考力・判断力・表現力」などと一体的に評価するということです。一体的ということは、ほぼイコールという意味です。しかし、問いが質の良いものでなければ、これは成り立ちません。

例えば、問いと答えの間が長く試行錯誤のあるパフォーマンス課題を設計し、その過程と成果物を通して、「思考・判断・表現」と「主体的に学習に取り組む態度」の両方を評価する、これが、質の高い「思考・判断・表現」の問いから「主体的に学習に取り組む態度」を一体的に見取るということとなります。

とはいっても。

なかなか、質の高い「思考・判断・表現」の問いを設定することは難しいです。その授業だけでなく、単元を通した学習のプロセスを見通して、生徒が試行錯誤するなど自らの学習を調整する場面を設定する必要があるからです。


先生方は、自己研鑽を重ね、生徒の状況を把握しながら、質の高い問いを作成する技術が身に付いてくると思います。

その中で、振り返りを書かせることは、一つのポイントです。


教員が、どのような力を意識した授業を行ってきたか。
その力が付いたと生徒は感じているのか。
その力は今後の自分の生活にどのように役立つものか。
その力が身に付いたことによって、今までの生活に変化はあるのか。
新しい知識が身に付いたことによって、どのような新たな疑問ができたのか。

このようなことを具体的に記述させること、これが振り返りと考えられます。

この振り返りに、教員の想像した力が記述されていなければ、授業改善が必要です。

振り返りは、単に授業の感想ではなく、今回の授業によってどのようなことを感じ、学び、知り、今までの自分の生活を振り返り、「よし、明日からこんな見方をして生活しよう。」、「もっとこんなことを知りたい。」…このように、

振り返って前を向く、これが重要です。


振り返って、反省をするのではなく、振り返ることで前向きになり、学ぶことに興味を持ち、学ぶことは学生だけでなく、「学びはずっと続くんだ」、このようなことに気が付く、これが一番大切ではないでしょうか。

これが、まさに、学びに向かう力、人間性等の涵養です。


知識及び技能は、習得、
思考力、判断力、表現力等は育成、
学びに向かう力、人間性等は、涵養です。

涵養とは、ゆっくりじわじわと自然としみこむようにすることです。

教育そのものだと思います。

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こんな田舎の現役教師の私ですが、悩み多き先生方のお役にたてる情報を発信していくので、よろしければ、フォローをお待ちしています。

お読みくださり、ありがとうございました。
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