子どもを伸ばしたい親が知っておくべきこと #117

まわりを見回すと、子育てに熱心な、真面目なお母さんが多い。
かつての私もそうだった(一応、過去形)
良妻賢母に憧れていたくらいなので、「よい母」であることは、必須の条件だった。
でもどうすればいいの?
子どもにとってよいもの、すべきことばかりを探していた時期もある。

子どもが「困らない」ように、先回り問題を解決しようとする。

何かをさせておかなければ、あとで必ず「困る」のではないかと錯覚する。

子どもの将来への期待よりも心配が大きくて、人と比べては不安になり、巷にあふれる情報に振り回されては、あれやこれやと思考錯誤する毎日。
子どもの笑顔に癒されながらも、いつもどこか緊張していた。

「我が子」に関心・視点が行き過ぎると、子どもが出来る事であっても親が先回って、なんでもかんでもやってしまうことがある。
また、子どもの意思とは関係なく、親が思う理想の環境を与えてしまい、結果的に過干渉に繋がることがある。
一方で、「自分自身」への関心ばかりが強いと、子どもに目が届かず、極端な場合は育児放棄に繋がってしまう。

どちらにしても極端なのはダメよね。

イギリスの小児精神科医 ウィニコット博士が提唱している考え方に「Good enough mother(ほどよい母親)」というものがある。
「育児は無理せずにほどほどでよい」、「ちょっと不完全なほうが、子どもがすくすく健康に育つ」ということなのだそう。

子どものために先回りして問題を回避しようとしたり、子どものために最善の環境を考えて整えてあげることは、子どもが自分で問題を解決していく力を奪ってしまうことになる。

子どもの成長にあわせ、手を抜く、ほどほどに放っておけることが、心理学の世界では子どもの自立を促す「良い親」なのだそうだ。

完璧な母を目指すのではなく、かといって、まったく気にせず無頓着な育児をするのでもなく、にこにこ見守る心の余裕をもって、頑張りすぎず、育児を楽しめる「グッド・イナフ」がいい。

この考えを知っていると、
「自分の足りていない部分が、子どもを伸ばす」ということがわかる。
子どもが自分で伸びるためには、私がちょっと抜けていることが大事

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