山怪を読んだら思い出した話
おじいちゃんがまだ生きていた頃に聞いた話。その地域には、お正月になると山の沢の上の方にあるお不動様に参拝する風習がある。みんなで山に登り、お酒やお餅を食べて沢の水を飲んで帰るのだ。おじいちゃんは山で木を切る仕事をしていたから先に山に登り皆を出迎える準備をしていた。
すると、知り合いのAさんが山を登ってきた。まだ他の人は来ないけれど、先に始めてしまおうということになってお酒を飲み始めた。散々飲んで、食べて私のおじいちゃんは潰れてしまっていたらしい。後から登ってきた皆に起こされ