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ぼやけてくれよ思い出



今年も桜が咲いた。
去年は彼と見たなあって、寝る前ふと思い出して悲しくなっての今。久しぶりに泣いた。今後も泣くことがあるたびにnoteに思い出を吐きだすことにしようかな。

去年の4月、君との遠距離がはじまった季節。
3月の終わりに夜桜を一緒にみた。遠距離前にたくさん会って少しでも長い時間一緒に過ごしたかったのに、君といったらよく体調を崩してしまってね。もう3月も最後の最後。君が出発する何日か前に私の家族と君とでご飯を食べに行ってその帰り、近所の公園で夜桜をみた。普段一緒にお酒飲んだりはほとんどせんかったけど、その日はほろ酔い状態で別れが近づいてる寂しさを忘れようとしていた気がする。最後の日なんて2人して泣くほどやったし、それまでにも何回か2人で泣いたことがあったなあ。


今日の昼、その公園で桜をみて思い出した。君と夜桜をみたこと、その公園で紙飛行機を飛ばしたこと。去年のことだからまだ思い出せる。これがあと数年もたてば鮮明には思い出せなくなるんだろうね。悲しい。彼と一緒に過ごした場所は至るところにあるわけで、私はまだこれからその場所に行くたび君を思い出すやろう。君が私のことを思い出す場所が少ないのはなんだか悔しいなあ。こんなこと思うのはまだ未練が残っているからなのかな。そうやろうなあ。


今年3月、アプリで何人かに会った。彼と会ったときと同じように散歩をした人、カフェに行った人、ドライブに行った人、動物園に行った人。どの人と会ってもなんだかしっくりこない。どこかで彼と比べてしまう。会話のテンポ、ノリのよさ、居心地のよさ、見た目、声。どれもこれも彼は本当にちょうどよかったんだなと思う。こんなこと言っていては、人と付き合えなくなりそうで困るし、なんなら結婚願望もだいぶ薄まってきたのでいよいよ。でも懲りずに人と会っていこうとは思う、私を理解してくれるどこかの誰かを探して。

春が終われば、夏、秋、冬。これまた彼との記憶が思い起こされてしまうことになるだろう。それまでに思い出がもっとぼやけてほしい。そうでなければ失恋から立ち直れず、めそめそ泣いてる私がまだそこにいることになる。新しい恋に進めていたら嬉しいのだが、、恋じゃなくてもいい。思い出がぼやけてくれる、霞むほどの衝撃的な出来事であれば。

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