ソラちゃんについて1

私は、28歳のとき
結婚して3年で初めて妊娠した。
そしてその妊娠は
3ヶ月という短い期間で終わりを迎えた。

いつも通り病院で診察を受けていた時
妊娠9週目に
先生から
「赤ちゃんの心拍が止まっています」
と宣告された。

最初は、何を言われてるのか分からなくて
でも、なにか答えなくてはいけないと思い
必死に頭を働かせていたのを覚えている。

先生は、これから
自然に降りてくるのを待つか。
手術をして取り出すかという話をしていた。

私は
取り敢えず夫ちゃんに伝えなければ
と思い
「旦那さんに相談します。」
となんとか声を絞り出し先生に伝えた。

先生は「急なことだから、驚いたでしょう。
気持ちが決まったら連絡を入れてね。」
と、手術の書類を渡してくれた。

その日、駐車場で長い時間
待っていた夫ちゃんは
なにやら胸騒ぎがしたらしくて
病院の中まで迎えに来てくれた。

駐車場に辿り着くまでに
なんて伝えようか考えなくては…
なんて伝えたらいいの?と半泣きで考えていたとき、夫ちゃんが目の前に現れて
とても驚いた。
気がついたときに、私は泣き崩れていた。

「赤ちゃんの心拍が止まってるんだって」

と、震える声でなんとか伝えると
力いっぱい抱きしめてから

「帰ろう」
と手を繋いで駐車場に向かった。

駐車場についてからは、
2人で抱き合いながら泣いた。

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