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ファイナルファンタジー9 クリアレビュー

○初めに

 こんにちは。育児に追われゲーム時間が激減している竹馬です。

 実は2年前に買っていたFF9。序盤の魔の森くらいまで進めて放置していたのですが、ついにやる気が出てクリアまでこぎつけました。

 ということで、プレイした感想を書いていきたいと思います(ネタバレ有)。


○世界観はファンシー、話は絶望

 某ロックバンドのアルバムリード曲みたいなフレーズが一部、小見出しに含まれていますね。

 プレイステーションで発売されたFFの中では、それまでの7、8とは一風変わった、頭身の低いかわいらしい感じのキャラクターデザイン。

 ザ・黒魔道士という見た目のビビ、おもちゃの兵隊みたいなスタイナー、雪だるまがコック帽をかぶったようなクイナ、ケモミミなエーコ、ケモしっぽなジタン、ケモノなフライヤと、なんかよく考えたらケモノばっかだなこのパーティー。

 おもちゃ箱の中に入っていそうなかわいらしいキャラクターばかりで、真人間を探す方が難しいくらいのファンシーさに振り切っています。これぞ「ファンタジー」って感じの世界観ですね。

 ただ、こんなにかわいらしい世界観から繰り出されるお話は、終始敵側から破壊と殺戮を受け続ける絶望的なストーリー。ファンシーな三頭身キャラでごまかせると思うなスクエニ。

 タンタラス盗賊団の一員である主人公ジタンは、お姫様のガーネットを誘拐するのですが、その母である女王ブラネが主人公の行く先々を破壊し尽くします。

 ブルメシアというケモノの国に行けばブルメシアを、アレクサンドリアに戻ろうと思えばアレクサンドリアを、召喚士の村に行けばエーコが襲われ、惑星テラに行けばテラも崩壊。そして最後には、主人公が住む星ガイアとテラが融合するとかで、イーファの樹がガイアを破壊してしまいます。まあ、途中から悪役は交代しているんですが。

 このように破壊の限りを尽くされたにもかかわらず、エンディングは結構ハッピーエンドな感じで終わります。エンディングでジタンとガーネットが再会したときは劇場に結構人が集まっていましたが、その外側にはどれだけの人が残っていたんだろうと邪推するばかりです。

 そうはいってもイヤミスとかも好きなので、こういう絶望感あふれるストーリー展開、嫌いじゃないんですが。


○魅力的な仲間たちの成長譚

 このようにストーリーは絶望的でしたが、それこそが仲間キャラクター達を成長させる試練だったのかもしれません。

 物語序盤は、8人いるキャラクター全員がどこかちょっとイラっとさせられるポイントをもっています。もちろん人によってそれが気になるかどうかは違うと思いますが。

 ジタンの軟派さ、ビビの気弱さ、ガーネットやスタイナーのカタさ、エーコのお子様ゆえのわがまま、クイナの食べ物しか考えていないところ、サラマンダーの独りよがりっぷり。フライヤは・・・特にないかなあ。

 このように、どのキャラクターもそれぞれ欠点ともとれる特徴をもっていますが、物語終盤になると気付いたらそんなに気にならなくなっているというか、全員魅力的なキャラに成長しているんですよね。

 しかもそれが、「この出来事をきっかけに大きく変わった」みたいな感じじゃないのがすごい。ガーネットはメンタルやられて喋れなくなった時期があったり、サラマンダーはジタンに助けられたりときっかけがあるキャラもいますが、その他のキャラクターは気付いたら好きになっていました。

 特にスタイナーとクイナは、序盤結構イライラさせられました。何を言っても騎士の規律ばかりでジタンに悪態をつくスタイナー、食い逃げしてジタンに迷惑をかけるクイナ。

 そんな二人が終盤、ラストダンジョンに挑む前だったかな?いいセリフを吐いてるんですこれが。

 クイナは結局食い意地張ってるし、スタイナーは相変わらずお堅いし、劇的に変わっているわけではないのですが、このシーンが自分にはとても魅力的に映りました。

 ストーリーは絶望的と言いましたが、作品全体を通して悲壮感が感じられないのは、こういった魅力的な仲間による賑やかなシーンが散りばめられているからなのかなと思いました。


○小物感が拭えない敵たち

 FF9の悪役に当たるのは主に3人。先述の女王ブラネ、それを裏で操っていたクジャ、そしてそのクジャを生み出したガーランドです。

 ストーリー序盤は女王ブラネが破壊の限りを尽くします。ガーネットは、「あんなに優しかったお母さまがなぜ…」的な感じでブラネと敵対することに葛藤を感じていましたが、それに対し多少イライラさせられました。

 こっちからすればブラネは、見た目も醜悪だし非道の限りを尽くしているし同情の余地なしって感じです。いい人アピールするならもうちょっとガーネットとの思い出を掘り下げてほしかったものです。

 そしてそのブラネを利用した挙句、黒魔道士軍団を乗っ取るのがクジャ。登場時はナルシストながらも、クールでエレガントな雰囲気がある、たとえて言うならテニプリの跡部様のような雰囲気を感じました。

 しかし期待したのも束の間、ブラネから自分に指揮権が移ってからは姑息の極。しかもあんだけ大物感を出しておいて、結局は後述のガーランドに利用されている存在というただの小物でした。がっかりです。

 そして今度こそ大物だろうと思っていたガーランド。ラスボスはこいつなのかと思っていたら、飼い犬のクジャに手を嚙まれて死にました。雑魚すぎる。

 結局ラスボスは「永遠の闇」と呼ばれる敵だったのですが、あれは誰だったんだろうか。テラの人たちと関係があるんですかね。自分がストーリー読み飛ばしているだけでしょうか。とりあえず状態異常にさせるだけの技で、宇宙空間投影して星々を衝突させるような長ったらしいモーションはやめてほしいです。

○終わりに

 ストーリーとキャラクターに終始したレビューでしたが、システム面は特に言うことはない感じがしました。変身による強化があるくらいであとはいつものFFって感じです。このあたりは安定の面白さですね。

 HD版のFF8もSwitchでプレイしましたが、倍速モードは便利がいいですね。フィールドの移動やレベル上げをしたいときにサクサク進みます。ただ、贅沢を言うなら4倍速は少し速すぎました。8と同じく3倍速が良かったかな。

 これでクリアしていないFFが、1,11、13~16となりました。もう少しで一桁FFコンプリートです。11と14は今更追うのは少し厳しい感じもしますが、その他は一通りプレイしたいものです。

 現在はユニコーンオーバーロードをプレイしていますが、来月にはエルデンリングのDLCも発売されますね。育児をしていると据え置き機でゲームをしている時間はなかなか取れませんが、次回は早くクリアした方のレビューをしていきたいと思います。

 どちらを先にクリアするか、こうご期待。


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