人間関係
人間関係というのは、「私」と「あなた」という表記ではまったくの不正確になる。
「私」と「あなた」の境界線が曖昧になる。この地点を、「関係」というのである。
曖昧になりきったら、「関係」ではなく、「融合」である。
「融合」の結末は凄惨である。どちらかの個が保てなくなった状態。それは物理的なものから、精神的なものまで、どちらかの個が完全に崩れた(もう一方に飲み込まれた)ときである。
「私」と「あなた」 の ままでは なんの関係も生まれない。
「私」と「あなた」 が 溶け合いながらも、個を保ち続ける状態。
「私」と「あなた」 が お互いを飲み込み合おうともがき
細胞同士が共通の生物になるように、歯車が偶然かみ合うように、
「私」と「あなた」 に 経済関係が生まれる。
「私」の形がしっかりしていないと、関係を築くことは難しい。
「あなた」に飲み込まれてしまうのが怖くて、離れるか攻撃するかしかできなくなる。
「私」の形をしっかり作る。それはきっといろんな「あなた」をしっかりと捉えることで初めてできるんじゃないかな。
「私」を移す鏡を「私」は用意することができないのだから。
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