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セレブレーションホテルで体験した謎解きが解せないよ~!の嘆き

東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバーの謎解き、通称ディスカバー謎解きに納得がいってねえよ~という嘆きです。
あまり良いことは言っていません。長いです。それでもよければ。

ディスカバー謎解きとは!

ディズニーホテルである「東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバー」の宿泊者限定で遊ぶことができる、ホテル館内で楽しむことができる謎解き。
正式名称は【東京ディズニーセレブレーションホテル:ディスカバー
謎解きプログラム「探険家ミッキーと夢の入口」】
1セット2000円で、公式サイトによると所要時間は2時間程度。

自分は月1~2くらいで脱出ゲーム・謎解きに参加している、まあまあそこそこ謎解きが好き……くらいのライト層謎解きクラスタを名乗っているおたくなのですが、同時に東京ディズニーリゾートをこよなく愛するいわゆるDオタでもあるので、謎解き×TDRのコラボについては基本的になんでもかんでも飛びつくタイプです。

振り返れば2014年に東京ディズニーシーで開催されていた周遊謎「とらわれたピノキオを救い出せ!」にドハマリしたのを契機にその後のパーク内の周遊謎を毎年楽しみにしていたり、2023年に東京ディズニーランドで開催されていた「ディズニーストーリービヨンド」のもろもろにキレ散らかしたりと、いい思い出も悪い思い出もいろいろあるパーク謎。(ビヨンドは今年も遊ぶ予定なのでまたキレたらここに2年分キレ散らかしに来ます!)

今回も楽しみにしつつ、でも過去の記憶からそこまで期待しすぎず……のうまい塩梅で心の均衡を保ちつつ臨んだ今回の謎解きでした。

実際に遊んでみた!

参加手順としてはまずセレブレーションホテル:ディスカバーのホテルの予約をします。
注意点としては、同じホテルの別棟「ウィッシュ」では遊べないこと、また、ディスカバー内のリゾート40周年記念の特別ルーム宿泊者もこの謎解きを遊べないとのことで、普通の部屋を選ぶ必要があります。
ちなみに、予約プランには「謎解きつきプラン」もありましたが、それをわざわざ選ばなくても普通の部屋に泊まっていれば遊べるよ~とのことでしたので、プランにはせずに普通のお部屋のみを予約しました。

謎解きキットが買えるのはホテルのフロントです。
チェックインのときにキャストさんに声をかけたらすぐに用意していただけました。
遊べるのはチェックイン後からチェックアウト前までとのことで、ホテル内で解く必要があるとのことでした。
当初は最悪終わらなければ家に持って帰ってやろうかな~と思っていたのですが、それはできませんとのこと。

というわけで、無事に謎解きキットを手に入れたので、早速遊んでみました!!!

ゆ、ゆ、ゆるせなかった!!!!!!!!!!

感情的になるのはいけないと思いつつ、この感想がどうしてもでてきてしまいます。
なんならこの謎解き遊んだあと、出会う人出会う人に「ディスカバー謎やる予定あります?ないですか?ないならどれだけ納得がいっていないか聞いてもらっていいですか?」と許可をとったうえで、まくしたてるように感想を伝えてしまうくらい、憤りを抱えています。

なにが許せなかったのか?

まずは、根本なのですが……これは、謎解き、だった、のか……?という……疑問が脳裏をよぎるのですよね……。

「謎解き」の定義はとても難しいと思うのですが、実際に密室に閉じ込められた上で部屋の中を探索して脱出を目指すいわゆる脱出ゲームも「謎解き」だし、合体漢字みたいなひらめきと知識の両面が必要なクイズ系の問題も「謎解き」だし、謎解きブームが巻き起こるずっと前から存在しているクロスワードパズルや数読なんかも媒体によっては「謎解き」と呼ばれることもあるでしょう。

しかし、しかしながら。わりと包容力を持つ「謎解き」という単語を持ってしても、今回の謎解きは本当に「謎解き」だったのか……?と首を捻ってしまうような、そういう内容でした。

ネタバレを避けて綴る必要があるので具体的にここが!こうで!という主張はできないのですが、ふんわり表現するのであれば「解き方のルールは提示されているので考える必要はない」「提示されている手順から逸脱せず素直に従えば、なにも躓くことなくゴールまで辿り着ける」といった内容というか……。

「謎解き」って、こ、こういうもんだったか……?という、疑問が残る内容でした。
考えずに、ルール通りに進んでいったら、いつのまにか終わってた。え!?まだなんにも考えていないのですが!?と思っているうちに、終わっていた。こ、こういうもんだったか……。
どっちかというと、ちょっとクセのある「作業」みたいな?手順書が指し示していることをしっかり読解できれば、なにも考えることなくあっという間に進められました。

その一方で!

その一方で、肝心の読み進めるべき「手順書」に記された「日本語」そのものが難解で、なんやねん!なにが言いたいんやこいつは!と苛立ったことが3度ほどありました。

これは、解き方がわからないとか、ひらめきが足りないとかではなく、単純に、手順書に書いてある日本語の読み方が難解であるという、謎以前の問題だったので、今後こういうことするなら絶対に改善してほしいです。(これは2023年のビヨンド謎でもまったく同じ感想を抱いているので同じ制作会社なのでは?と勝手に疑っています。クセがとても似ている。)

難解な日本語の例
「この文章の最後の3文字目から遡って6文字目に書いてある数字と同じだけの画数の文字を文章内から2文字探して答えよ。」(適当に作った文章なのでなんにも成立していません。)

こんなかんじで、え?え?なんて???っていう、ぱっとみて何が言いたいのかわかりづらい問題文が頻発しているかんじ。
手順はわかる。わかるけれど、あえて難解に書いてあるようで、こんなに長い文で書く必要ある、それ……?という感想になる。
作業の時間よりも、この長い問題文を読み解くのに時間がかかって、いらいらしてくる……という……。笑

なんていうか、こういうの自分だったら流行りのAI的なアレに一回通してすっきりの文章に校正してもらおうかなと思ったりするんですが、そういうのしていないのか、あえてごちゃごちゃの文章に仕上げようとしているのか、これこそ謎である。

それに加え、例えるなら【ここに描いてあるイラストの名前はなんでしょう ※中にアンコが挟まっている、小麦粉の皮を焼いた丸くて平べったいお菓子のイラストが添えてある】みたいな問題も出てきて、
こ、これを「大判焼き」と呼ぶのか「今川焼き」と呼ぶのかはたまた「回転焼き」と呼ぶのかは、ひ、人によるが~~~!!??みたいな問題もありました。

さんざん悩みつつ「こっちかな……」と恐る恐る記入した箇所が何個かあったのですが、結局、悩ませるだけ悩ませておいて、最後の最後までその項目は使わなかったので、なんでだよ!!!!!となりました。
ちなみに今もその正答が大判焼きだったのか今川焼きだったのか回転焼きだったのかそれともベイクドモチョモチョだったのかはわかっていません。だって書かせるだけ書かせてその後一回も使わなかったから……なんだったんだあの問題……。

別解のある問題を堂々と載せちゃダメ

これ……あの……手元に該当のキットがある方はぜひ見てほしいし直接お話したいくらい怒りを抱いているのですが……4ページ目の問題、別解がいくらでも生まれませんか!!??なんやこれ!!!???

今回の謎解き、所要時間「2時間」となっていましたが、我々はぜんぶもろもろを45分くらいでクリアしました。
ですが、そのうちの25分は4ページに載っているこの問題に苦しめられていました。

いやさっき「考える必要ない作業だった」って言うてたやん!と思われる方もいらっしゃると思うですが、ちがうんです、これもね、作業ではあるんだけどね、その手順書がちょっとね……。

例のとおり、作業なので、やることはわかってる。なにをすればいいのか、わかっている。
でも、どこから始めていいのかが、わからない……なんだこれは……。
こういう困惑をした謎解きは初めてでした。びっくりしちゃったね。

ネタバレを避けて表現するなら「トランプゲームで遊べばいいのはわかっているが、遊ぶべきものが七並べなのかババ抜きなのかは提示されていなくて、どうゲームをスタートしていいのかわからず手札を見つめるしかない」みたいな。
とにかく、ルール説明が圧倒的に不足している。

そして、その説明不足が原因で、別解がいくらでも発生する事態になってしまっている。このままでは縛りがなさすぎて、七並べでも遊べるし、ババ抜きでも、大富豪でも遊べるので。
解答が2種出てくるとかそんなレベルではなく、いくらでも別解が成立してしまうレベルに。
これじゃひらめきとかそういう以前の問題だよ。と憤りポイントが加算。

けっきょく、やることはわかっていたけれどルールが説明されていなかったので、「それっぽい答え」が成立するまで総当たりにやるしかなくて、それで25分ロスしました。
これ、謎解きじゃないじゃん。

こういうことが起きる原因って、単純にテストプレイ不足だと思うんですけど、どうなんでしょうね。

謎解きって、別に筆者の気持ちを読んで解くものではなくて。

そこに提示されたヒントや要素をフル活用して、別解が成立しないことを確かめた上で答えるものだと思っているので。
ルール説明が不足している状態で、別解が多数成立してしまう問題って、まず謎解きとして成立していないのでは?と思ってしまうのです。

しかも、今回はキットだけを売る周遊謎だったので、ホールやルーム謎のように詰んだときにさりげなくアドバイスをくれるスタッフの存在もいない状況で、別解がいくらでも生まれてしまう謎は、めちゃめちゃに、よろしくないし、親切じゃないし、これぜったいテストプレイしてないだろ、と思ってしまう。

自分も素人ながらに素人クオリティの謎解きを作ったことあるのでなんとなく気持ちはわかります。

謎解きを作ってるときって自分が「神様」なんですよね。

神様だから当然に解法もわかってるし、そもそも答えありきで問題を考えているんだから、心のどこかで「この問題は、この答えを出すしか有り得ない」と思ってしまっている。別解が存在するなんて想定しない。ミステリー小説の犯人を最初から分かった上で物語を読んでいるようなものなので、他の人が犯人かも……という疑いを持つことはできない。

なので、「この問題をなんにも知らない人が見たらまずどう思うだろう?」「先入観抜きで見たときにどんな答えを出してくるだろう?」「想定解以外の別解はないだろうか?」の気持ちが抜けがち。
わかるわかる。だって自分では解けるから、解けない人の気持ちが想像できない。

でも実際は自分では「りんご」だと思って載せていたイラストが初めて見た人には「赤いボール」に見えてしまう事態が発生して、それが原因で別解が成立してしまう、みたいな事態が、けっこうあって。

それを防ぐための第三者に依頼するテストプレイであり、デバッグであると思うのです。

作った人はルール説明しなくてもわかるよ、そりゃ神様なんだから。

でも出来上がった謎を遊ぶ人は神様じゃないので、なんにも知らない人が1から解いていったときに解答に辿り着けないのであれば、それは謎として成立していないと思うのです。(意図的に別解に誘導したいのなら話は別だけれど、今回のはそんなレベルじゃなかった)

というわけで、あのページの謎はほんとうに許せないので、今後はテストプレイとデバッグをどうか念入りにお願いします。

大謎そしてエンディング、お前を許すことはできない

これだけ話しておいてまだあるのかいというかんじなのですが、いちばん許せなかったのは大謎(謎解きのラストにある最大の謎)というかエンディングだった。

これをネタバレ無しで語るのは難しいのですが、
大謎を解ききったあとにエンディングが成立しない場合があるというか、謎はすべて解けているのに、その後エンディングに辿り着けない状況が発生し得る状況
になっていて、これはとにかく信じられなかったですね。

実は自分たちもこの「大謎は解けたのにエンディングに辿り着けない状況」に陥る寸前だったのですが、ロビーにいたキャストさんに声をかけてもらって、それをぎりぎりで回避できました。

なので、謎解きを終え、エンディングを迎えた瞬間にまず思ったのは「待って!!!!!!ここまで来られたのってぜんぶあのキャストさんのおかげだ!!!!!!!????????」しかなく。

(表現がむつかしいのですが、謎はぜんぶ解けて、やるべきことはすべて自力で達成できました。でも、キャストさんの声掛けがなかったら、大謎の後に控えているエンディングには辿り着けませんでした。)

大謎の答えの余韻とかエンディングに辿り着いた達成感とかの前に、そのキャストさんへの感謝が溢れてきて走ってお礼を言いに行くところでした(シフトの関係ですでにロビーからいなくなってしまっていたので直接お礼が言えなかったのですがアンケートに謝辞を書きました)。

ていうか、たぶんこれまで「エンディングに辿り着けない状況」に陥るゲストが多数いたから、それを回避するためにキャストさん達が目を光らせて謎解き参加者への声かけをこまめにしてくれてるんだろうな……と気がつき、ありがてえ……の気持ちと共に、そんな運用にしなきゃ成立しない謎って……としょんぼりもしました。

これは、ぜったいにだめ。ぜったいにだめな状況。
エンディングを体感させるラストにするなら、どんな形であれ体感できるようにしなきゃだめ。これはぜったいにだめ。

これはテストプレイ不足というより、セレブレーションホテルに宿泊する層っていったいどのようにホテルで過ごし、どんな状況で謎解きを遊ぼうと思うのか?の想定不足が招いた事態だと思います。
どういう人がどういうタイミングで東京ディズニーリゾートのホテル内の謎を遊ぶかって、いちばん始めに検証すべきことだと思うんです!けど!ね!

セレブレーションホテル:ディスカバー、ありがとう

というわけで謎解きへの感情を書き連ねてきましたが、今回のセレブレーションホテル泊がつまらなかったかというと、答えはNOです。

なぜなら、謎解きのマイナスを補って余りがあるくらい、ホテルのキャストさんたちの対応が最高に好きだったから……。

大謎、そしてエンディングが成立しないというまさかの事態をしっかりと救ってくれた前述のキャストさんを始め、フロントでもさりげなく大謎の注意点を教えてくれたキャストさんも、歩いている途中で「謎解きもいいですけど隠れミッキー探しません?」と夜12時頃にロビーに隠れている隠れミッキーを探させてくれたキャストさんも、飾られている「存在しない東京ディズニーシーの風景を描いたイラスト」をいっしょに見つめながら「どこからの眺めがいちばんこのイラストに近いか……?」を真剣に考えてくれたキャストさんも……みんなみんな、最高に最高でした。

謎解きでのマイナスをぜんぶ帳消しにした上で、セレブレに泊まってよかったな~!という感想でチェックアウトをさせてくれたセレブレーションホテルのキャストの皆々様、ほんとうにありがとうございました。また泊まりに行きます。

まとめ そしてオリエンタルランドに伝えたいきもち

この感想の概要は謎解き購入時にもらったアンケートフォームに送信しているので改めてここを読んでくれ!とは言いませんが、でも改めて伝えるのであれば。

①テストプレイとデバッグはもっと一生懸命してほしい
②有償の謎解きを購入させる以上、ルールを守った参加者は全員エンディングに辿り着ける仕様にしてほしい
③そろそろ制作会社を公開しませんか

①、②についてはいままで語ったとおりで、まず難易度が云々の前にテストプレイをして、デバッグをして、別解が成立してしまう事態を防いでほしいし、なによりちゃんと解き終えたのにエンディングに辿り着けないなんて事態をぜったいに避けてほしいです。

そして③については前々から思っていたんですが……制作会社、公開しませんか……?

これはユーザーの勝手な予想なんですが、2014年ピノキオ謎~2015年ドナルド謎~2016年ヴィランズ謎の後くらいから、制作会社が変わっている気がしていて。(ヴィランズはちょっと怪しいけどアースラの大謎がわりと前年と同じ会社ぽい手癖を感じているため)

おそらく2023年ビヨンドと今回のセレブレ謎は同じ会社だと思うんですけど、謎解きって作る会社、そしてクリエイターによってもかなり雰囲気が違うというか……。

序盤の「謎解き」の定義の話に戻ってしまうんですが、広い「謎解き」の許容範囲の中を、制作会社ごとにだいぶジャンルが違うことをやっていて、難しい簡単、だけでは言いきれないほどのいろんな特色があると思っているんです。
言うならば、同じ「製菓会社」でもA社のチョコレート菓子とB社のチョコレート菓子の味も特徴も全然違うよね、みたいな。

謎解きって基本は「ネタバレ禁止」「遊べるのは1回だけ」なので、先行体験者の感想を見てから挑むこともなかなかできないし、もう一度やり直したいと思っても叶わないし、楽しめるかどうかはかなりギャンブル要素が高い趣味だと思います。
でも、そのギャンブル要素を少しでも埋めるために、今回の謎は自分に合うのか?合わないのか?を判断する材料の一つとして、制作した会社を事前に公開するのって、けっこう大切なことだと思うんですが、いかがでしょう……。

まさかの自社でやってます!って言うなら、それは申し訳ないけど、外注したほうがいいとおもうよ!

なんていろいろ言ってきたけど、最初に述べたとおり、自分は謎解きがすきで、そして東京ディズニーリゾートがすきなので、これからもTDR内で開催される謎解きには心のどこかで希望を抱いて参加していくんだと思います。

とりあえずは今年のビヨンドです。どうなるかな。こわいな。
あとあの1万円の持ち帰り謎(1万円の持ち帰り謎!?)も気になってはいるんですけど、今回の謎解きの出来栄えでメチャメチャにリスクを感じているので今のところは躊躇しています。

また2024年ビヨンド遊んだらたぶんここに感情を投下しに来ますね!ぎゃんぎゃんやかましくてすみませ~~~ん!

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