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高校3年生の初日に!

教員として、クラスを受け持つことは、不安はあるが実に楽しい!

たとえば、3年生を持った時のエピソード。

4月、1学期の始業式が終わり、教室に戻ったみんなに対して、「3年に進級した祝いと1年間の期待を込めて、スケジュール帳をプレゼントする」と宣言!

小中学生の時は、「連絡帳」なるものがあり、大学生や社会人になると当然のようにスケジュール帳を持つようになるが、高校生は意外に持つことはない。進路に大切な1年であり、提出書類も増えてくるのに、メモできるスケジュール帳がないのはおかしいと考えた。といって、使用を強制はしない。もう、自身で用意していたら、それを使えばいいのだ。

スケジュール帳は、百均ショップで手に入れる。そもそも1年間の使用だから立派なものは必要ない、最低限のスペースがあればいい。某ショップに何色かそろっている商品があり、何店舗か回って、40冊を購入。

教員に、かすかな身銭切りは欠かせない。担任として、部活動顧問として、いろんな場面であり得ることだ。

さあ、何色もあるスケジュール帳。ただ配るだけでは面白くない。「はい、赤がいい人?」と挙手させて、人数が多い時にはジャンケンで決める。ここに個性が現れ、初めて受け持つ生徒の印象もわかり、今後の参考になる。

全員に渡して終わりではない。手製のスケジュール帳に貼れる時間割表を配布。「すごーい」の声があちらこちらで起こる、しめしめ。

で、仕上げは、「人間、運も大事だ。1冊のスケジュール帳に図書カードがはさんであるよ」

生徒たちは、わいわい言いながらスケジュール帳を探る。あるおとなしい女子生徒が黙って、図書カードを掲げた。みんな拍手で幸運を祝した。

この1年、うまくいきそうだと感じた瞬間だった。解散した後、何人かの生徒が進路相談に来てくれた。いよいよだっ!!


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