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ひとこと日記の活用法!

高校は、義務教育とは違い、担任を持ってもいつもクラスの生徒と一緒とは限らない。教える教科科目によっては 担任なのに授業を持たない生徒がいることもある。担任としてはクラスの生徒全員のことを常に把握しておきたいのだが、なかなかうまくいかない。

そんな場合に効果があるのが「ひとこと日記」だ。担任とクラス生徒との交換日記といえようか。特に1,2年生を受け持った時に、威力を発揮する。文字数を限定するわけではないが、毎日、生徒にひとこと気持ちを吐露してもらい、担任として心情を把握しておくものだ。今、何に悩み、何を模索しているかを知るために。

「ひとこと日記」のスタイル。B4用紙に1か月分の情報を入れる。項目は、月日・曜日・学校行事・ひとこと感想欄・コメント欄(左から)。生徒は、その月の行事を俯瞰でき、中期的なプランニングもできる。二つに折って片面を表紙とし、タイトルと氏名欄を両面印刷する。タイトルを生徒から募集しても面白い。用紙は、月ごとに色を変えて季節感を出す。4月ならさくらのピンク、5月なら新緑の薄緑という感じで。

朝のSTで、前日の感想を書いたものを回収する。中は見えないから、後の席の者から前に送らせる形で回収して時間短縮。担任は、空き時間や昼休みを活用し、帰りのSTまでに目を通し、コメントする。何でもいい、忙しい時はひと言でもいい。大切なのは続けること。毎日の習慣になれば、お互い要領を得てくるもの。

二次的な活用法として、個人情報などの提出物の回収及び配付が可能だ。後ろから集められない書類等は、日記にはさんで提出させる。後で、自分で並び替えなど整理すればよい。個人的な特定の生徒への配付もでき、大いに助かる。特別に呼び出すようなことはしなくて済む。

デメリットはなく、大いに活用できた。ひとり友人関係で悩んでいる生徒に手紙をはさんでやる、すると翌日、その倍の文字数の手紙がはさんだあった。晴れやかな気持ちの内容で。この年代の生徒には、多くの悩みがつきもの。友人関係、部活動、進路、家庭環境・・。そのひとつひとつに寄り添うことで生徒には内面的な成長がみられる。教員として、何より嬉しくなる瞬間である。

年度末、1年分のひとこと日記12枚を本人に返却して、さらなる成長を願う。

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