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麻雀大会の参加費8000円は高いのか?


最高位戦が値上げを決行


先日、最高位戦日本プロ麻雀協会が主催する大会「アマ最高位戦」の関西予選にエントリーした。

いや、エントリーしたというより、やっとエントリー出来た。

実は昨年、同大会にエントリーしようとしたけど、既に定員に達していたためエントリー出来なかったからだ。

昨年の記憶によると、Xで参加者募集のポストがされてから、たった1時間程度で満員御礼、募集打ち切りという、とてつもなく人気のある大会なのだ。

去年エントリー出来なかった悔しさから、今年こそは絶対出場したいとの思いで、最高位戦のアナウンスを小まめにチェックしていた。

すると、とある日の午前10時40分に募集開始のポストがされているのを(午前11時20分に)運良く見つけ、大急ぎでスマホを操作しエントリーすることが出来た。

1分1秒でも早くしないと埋まってしまう!と思ったのでエントリー操作を優先。エントリー完了後、募集要項をゆっくり読むことにした。

するとまず目に入ってきたのが参加費が8000円に変更されていることだった。

昨年は5000円だったはずだけど…値上がりしている!?

えっ?と思い2度見した。

その後、去年の募集要項を確認して見るとやはり去年は5000円。

3000円値上がりしているではないか。

対局数も半荘4回戦+1回戦から半荘3回戦+1回戦へと1半荘削減されていた。

ただし、その代わりと言って良いのか分からないが、予選通過人数が昨年の最大2名から参加人数の10%保証に変更されていた。

定員28名が参加した場合の10%は2.8名、2名だと10%に満たないから3名予選通過の計算となり、昨年より1名増える形となった。

SNSや現場での不満の声


SNSを見ると、早速この件に関して「8000円は高くないか?」という内容のポストをチラホラ目にした。

他の麻雀大会に参加した時にも、一般のアマチュア麻雀愛好家の間でこのことが話題に上がっていた。

「8000円はさすがに高いだろ!」というご意見である。

最近は何でもかんでも値上がりしていて、「また値上げか…」と消費者は疲弊しているのだ。

気持はわかる。

自動車にガソリンを入れる時にも毎回思うし、ランチも食べたいものを注文すると1000円で収まらないことが増えた。

給料は上がらないのに、物価はどんどん上がって行く。昇給スピードより物価上昇スピードの方が速いから、頑張れど頑張れど、実質給料が下がっていくような状態だ。

社会情勢が厳しくなってきており、日本の経済自体に活力が無くなってきているから、受け入れざるを得ない悲しさがある。


他の麻雀大会と比べてどうなのか?


でも、どうなんだろうか?

果たして麻雀大会の参加費8000円は高いのか?

実際、私が普段参加している他の麻雀大会の参加費を見てみよう


◉日本プロ麻雀連盟 帝阪戦→4000円

◉最高位戦日本プロ麻雀協会 関西プロアマ→5000円(事前決済★コチラ)8000円(当日決済)

◉日本プロ麻雀協会 関西プロアマ→5000円

◉麻将連合 μカップ予選→4000円(μ会員★コチラ) or5000円(一般)

◉最強戦大阪アマチュア予選→4000円


これを見ても分かる通り、相場は4000円〜5000円。

だから、感覚的にはアマ最高位戦は高い。

8000円というと有名麻雀プロをゲストに招いてのワンデーの麻雀大会の相場感だ。

競技麻雀大会での8000円は確かに突出している。

高過ぎる!に思うこと


8000円が高いか否かに関しては以下のことが頭に浮かんだ

①高いと思えば参加しなければよい


安いに越したことはない。

私もその方がありがたい。

でも、参加するかどうかは個人の自由だから、高いと思えば参加しなければよい。

結局これに行き着く。
至ってシンプルな話だ。

ただ、高額になればなるほど別の問題が発生する。

それは何か?

競技大会であるのに、お金に余裕がある人が有利になってしまう危険性だ。

極端な話、参加費が10万円だとしたら、魅力的な大会であったとしても参加者は激減するだろう。

お金持ちで熱心な麻雀愛好家であれば10万円でも100万円でも出す人もいるかも知れないが、そうなれば、お金に余裕のあるごく少数の人達の中での大会になってしまう。

これでは大会そのものの価値に疑問符がついてしまう。

②価格は市場の需要と供給のバランスでいずれ収束していく


人気があれば限界まで値上げが出来る。定員に満たなくなったら、それは値上げし過ぎとなる。あーだこーだ言ったとて、結局、価格を決めるのは需給バランスによる

例えば、大学入試の受験料値上げと同じようなものではないかと思う。

有名大学である早稲田や慶応、関西で言えば同志社が受験料を多少値上げしたからといって、受験者が激減することはないだろう。

むしろ志願者が減ってくれたら競争率が下がるので、もっと値上げしてくれと思う人さえいるくらいだ。

逆に人気のない大学が値上げをすれば志願者は益々遠ざかって行く。

今回の値上げ、運営側も必要な運営費用との兼ね合いを考慮して、その点を模索しているのではないか。

募集要項をよく見ると実は予選地区によって値段が違う。

東海(名古屋会場)や関西(大阪会場)といった比較的人口密集地は高めに設定され、人口の少ない地域、徳島・愛媛(3000円)や長野(4000円)等は低めに設定されている。

これは全体的に必要な運営費から逆算して、申し込み人数の多少、会場費、地域の物価、公共交通機関が発展しているか(交通費の高低)等を考慮して差を設けているのだと思う。

なぜ東海地域や関西地域が3000円値上がりしたのか、本当のところは私には分からないが、何らかの理由があるのだろう。

③お金の価値観は人それぞれ



収入、お金の価値観、置かれた環境(所帯持ちor独身)は人によって様々なので一概には言えない面がある。

言っておくが私はそんなにお金持ちではない。

妻子と35年の住宅ローンを抱える、悩める個人事業主だ。

年金は国民年金だし、保険も全額自己負担の国民健康保険、納税通知書を見るといつもめまいがする。

独立開業しているので、会社員時代よりも自由に使えるお金は多少増えはしたが、余裕があるわけではない。

でもよく麻雀大会には参加してるよね?って

それは他のあらゆる欲望を我慢しているから(というか我慢しているとも思っていない)

お酒もほとんど飲まないしタバコも吸わない。

ランチは吉野家や松屋を愛用している。

元々、高級車、高級時計、高級スーツ等々、高級と名の付くものには興味がない。

新幹線に乗る時はグリーン車には乗らずに毎回自由席だし、ビジネスホテルでも睡眠が取れればオッケーなので、狭くて古くても安いところを選ぶ。

身だしなみや清潔感には気を使うが、基本的に物欲が無い。好きな趣味に絞ってお金をつぎ込むタイプだ。


私の麻雀以外の趣味はゴルフである。

数年前に指の靭帯損傷の怪我をして以来、ラウンド回数は極端に減ったが、怪我をする前は月に2〜3回はラウンドをしていた。(ちなみにベストスコアは80)

ゴルフに行くと(ゴルフ場にもよるが)、土日祝で1回あたり 

・プレー費1万5千円〜1万9千円
・飲食費2〜3千円
・交通費が高速料金とガソリン代合わせて3〜4千円
・ボール等備品代2千円

合計2万5千円程かかる。

朝から出掛けて夜に帰宅するタイムスケジュールは麻雀と似ているが、麻雀はウェア代、シューズ、道具代がかからず、1日楽しんで5000円+交通費+食事代くらいのものなので、この比較においては安い。

例え8000円と言われてもまだ安いとさえ思える。

ゴルフも麻雀もとても面白い競技だ。一緒にプレーすると、その人の性格まで分かってしまうのも似ている。ゴルフに比べたら麻雀大会は安いものだ。

それと、8000円で出来ることは何だろう?と色々調べていたら、aikoのライブ「Love Like Rock Vol.10 」のチケットが7500円というのを知った。(尚、野外ライブは無料)

例えこのチケット代が高騰したとしても、熱狂的ファンならライブに行くのを止めよう…とはならないだろう。

恐らく、このライブに行きたかったら何とか工面して購入するはずだ。(ちなみに特定の麻雀プロを指しているわけではありません)

あと、欲しいものが出た時に、値段にシビアになるかならないかという性格の違いもある。

例えば、私の知人は節約家で、同じ商品を買うとしても10円でも安く売っている店があれば、足を運んで購入しに行く。

私なら面倒臭くて行きつけの店で済ませるけど、そういうのも人によって違う。

麻雀大会の参加費8000円は高いのか?


価格設定は基本的には主催者がするもの。

ただ、その価値があるかないかは志願者・消費者が判断することだ。


昨年のアマ最高位戦の決勝戦を映像で観て、心が震えるほど感動した。

麻雀でこんなにも痺れる対局があるのかと。アマ最高位の称号への憧れがふつふつと沸いた。

只々、新調されたあの最高位戦スタジオで真剣勝負をしてみたい。そんな熱い想いが込み上げてくる素晴らしい大会だった

そう感じた視聴者も多かったであろう

今回の値上げについて最後に一言

「相場よりも高い。けど、アマ最高位戦に出場出来るなら、8000円を払ってでも喜んで出場させていただきます」

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司法書士 近藤卓児
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