ロバーツ監督は本当に無能なのか

ドジャースの監督に就任して8年目となるデーブ・ロバーツ監督。

そのロバーツ監督ですが、Twitter「FIRE DAVE ROBERTS」と検索すると、まぁいろいろと出てきます。

では、ロバーツ監督は本当にFire(クビにすること)が必要なほど無能なのでしょうか?

本記事ではそれを検証していきたいと思います。

なお本記事はロバーツ監督を貶す目的で書いているのではなく、ドジャースが勝つために何が必要かを筆者以外のファンに共有できればよいと思って書いています。

また、本記事で触れる部分は采配面のみであるため(監督の仕事が采配を振るうことだけではないことは言うまでもないが)、ロバーツ監督の監督として能力を測ることは、少なくとも本記事だけでは不可能であると考えられます。

1.無能と言われる理由

ロバーツ監督が無能と言われる理由について大まかに

  1. ポストシーズンで勝てない

  2. 接戦で勝てない

の2点であると考えられます。

1はロバーツ監督が無能と言われてる最大の要因であると考えられます。

あれだけレギュラーシーズンで無双してもポストシーズンではあっけなく敗退するということを繰り返しているので無能と言われてしまうのは必然であると思われます。

まぁ黄金期のブレーブスも1回しか世界一になっていないので、ポストシーズンを勝ち抜くのは簡単なことではありませんが。

2に関しても、今季はすでに5試合中2試合が1点差負けなので、はっきり言って接戦に弱すぎです。

接戦で勝てなさすぎるから無能であると言われてしまうことについても間違いではないと思われます。

2.本当に無能なのか

ロバーツ監督の能力についてセイバーメトリクス的?な観点から見ていきたいと思います。

なお、監督の能力を測る指標は存在しないため、選手の能力を測る指標であるWARなどと比較すると不正確である可能性は高いため、そこに関しては予めご了承ください。

また、本記事のデータは筆者が全て手入力したものであるため、どこかにミスがある可能性があります(ていうかミスがあったら言って)。

2.1.監督のWAR

選手の能力を測る指標に増やした勝利数を表すWARというものがあります。

ここで選手のWARと、監督WARについての計算、算出方法について説明したいと思います。

WARがプラスマイナス0であるチームの勝率は.294となります(Wikipediaより)。

予測勝利数はチームのWARと162×0.294を足したものとなります。

監督WARは、実際の勝利数から予測勝利数を引いたものとなります。

WARはfangraphsが算出したものを使用しています。

この方法で算出された過去5年(2020を除く)の監督WARは以下の通りです。

2022

2021~2017(長くなりすぎるからファイルをうpした)

なお監督のWARが0であっても、その監督は代替可能というわけではないのでご注意を。

最初の感想としては、思ってたより悪くはありませんでした。

2022~2017年の全チームの監督WARの合計ランキング(その期間に采配を振った全監督の合計)は

となっています。

ドジャース(ロバーツ監督)は22位です(メッツヤバすぎだろ)。

監督WARから考察を行うと、ロバーツ監督の采配によって落とした試合は1年で何十試合もあるわけではないということが考えられます(たぶん落とした試合が目立っていて、拾った試合は目立っていないだけだと思いますが)。

よって、ロバーツ監督が最も無能な監督かと聞かれたら、YESとは言いにくいと思われます。

2.2.名将ポイント

得点数と失点数でセイバーメトリクスの観点から勝率を予測することが可能となっています。

これによって求められた予測勝率はピタゴラス勝率と呼び、実際の勝率とピタゴラス勝率を比較することで、監督の采配での勝率の変化を数値化することが可能と考えられます。

これを勝率/ピタゴラス勝率とします(他の名前があるかもしれないので知ってたら教えてくれ)。

また、監督の能力を評価する指標?として名将ポイントがあります(これに関してはセイバーメトリクス関係ないけど気にしたら負け)。

これは某掲示板で「得失点差の割にたくさん勝つこと」、すなわち「僅差の試合を多く拾うこと」を「名将」の定義としてその度合いを測る指標が考案されたのが始まりです1)。

これらの指標はあくまで、僅差の試合で勝つことできる能力を測るものであり、采配によって得点を増やして失点を減らすことができている監督は数字が低く出ています。

そのため、実際の監督の能力を測ることは不可能となっています。

ここで勝率/ピタゴラス勝率、名将ポイントについての計算、算出方法について説明したいと思います。

ピタゴラス勝率は、得点数^2/(得点数^2+失点数^2)で求められます。

勝率をピタゴラス勝率で割ったものが勝率/ピタゴラス勝率となっています。

名将ポイントは、(勝利数×失点数^2)/(敗戦数×得点数^2)で求められます。

この方法で算出された過去5年(2020を除く)の勝率/ピタゴラス勝率、名将ポイントは以下の通りです。

2022(名将ポイントが高い順)

2021~2017(長くなりすぎるからファイルをうpした)

勝率/ピタゴラス勝率、名将ポイントのいずれも2017年以外は1.000を下回っていました(2018年おかしいだろ)。

2022~2017年の全チームの勝率/ピタゴラス勝率、名将ポイントの通算は

となっています。

勝率/ピタゴラス勝率は29位となっており、名将ポイントはダントツの最下位になっていました。

この数字から考察を行うと、ロバーツ監督は僅差の試合を勝ち切る能力が低いと考えられます(PS勝てないのは絶対それだろ)。

3.まとめ

ロバーツ監督はチーム力と比較した場合に勝利数を大幅に減らしているということは考えられませんでした。

しかし、僅差の試合で勝つという部分では関してはメジャーリーグ全体でもワーストでした(ネタ指標かもしれないが、今季すでに1点差ゲームを2回落としていることは事実である)。

そのため、僅差の試合で勝てるようにすることがロバーツ監督の課題であると考えられます。

1)https://wikiwiki.jp/livejupiterより

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