私と恋愛

※頭の中にあることをそのまま文章にした感じなので、前に書いたのと同じ話をしているし、言葉が強いところがあるかもしれません。苦手な方はUターンしたり読み飛ばしたりしてください。

最近人の恋愛話を聞くのが苦手になってきた。そういえば、恋愛小説も最近読んでない。前はあんなに読んでたのに。嫌いになったわけじゃない。なんとなく距離を置きたい気分なだけ。


私は恋愛経験が少ないし、恋愛に関しては知識しかない。自分が「恋がわからない」というセクシャルマイノリティだと自認する前は、恋愛小説とかラブソングとかで培った知識を実感だと勘違いしていた。だから友だちに恋愛の話をされた時、自分なりに共感して聞いていた。

私には恋がわからないと自認してから、私の頭の中にある恋愛についてのものはただの「知識」なんだと気づいた。私はそれを体験したことがないから。知識でしかないとわかって、人の恋愛に自分の感情を落とし込めない(?)ことをはっきり自覚した。親身になって聞けなくなって申し訳なく感じる。話されたら聞くけど、私に話しても楽しくないんじゃないかな。相槌しか打てないし。


「私、恋愛ってよくわかんないんだよね」と軽い感じで言ってみるものの、私くらいの年代なんてどこに行っても恋愛話はついてきて、私から話し出さなくても誰かが話し始める。恋愛の話が始まると、いつ自分に順番が回ってくるのかとドキドキする。話したくないからテキトーに流すけど、それでも怖い。
「きっといい人と出会えるよ」って言ってくれた人がいたけど、なんかそういうことじゃない。そもそも私、出会い求めてない。恋愛したいとか一言も言ってない。それなりにしあわせな今の生活で私は十分。



そういえば、これまで生きてきて彼氏欲しいとか恋人欲しいとか思ったことなかったなぁ。小学校高学年にでもなると誰が好きとかあの子たちは付き合ってるとかそういう話が日常会話の中に入ってきてたけど、「付き合うって何?」って感じだった。付き合ってどうするの?って。みんなの感覚がわからなくて、頑張って考えてたのはすごく覚えてる。

この人が好きだなあと思ったことはある。でも、それはきっと強めの友愛なんだと思う。性別は関係ないし、好きのカテゴリが他の人と違うわけでもないし。私の「好き」は人によって強弱はあるけれど、基本的に一種類しかない。恋愛する人たちは、友だちへの好きと恋愛対象への好きって違うものなんじゃないかなと感じている。まあ、これも主に恋愛小説で培った知識だから現実で正解なのかは分からないし、人によっても違うと思うけれど。

一度、好きだなあと思ってた人に告白されたからお付き合いしたことがある。でも、私とその人の「好き」は多分違っていて、だからこそ「好き」から望まれる具体的な行動が違くてすれ違った。私はただくだらない話をしたり笑ったり、一緒にいられるだけでよかった。でもその人は一緒にいるだけじゃだめで、それ以上を望んでいた。当たり前のようにそれ以上を求められて、私はそれに応えるのが嫌で、最初は好きだなあと思っていたはずなのに、会うのがどんどん億劫になっていった。別れてから連絡先とかSNSとか全部切った。どうしても、一度そういう目で見られたことに耐えられなかった。もう、関わりたくないと思ってしまった。でも、嫌な記憶って脳内にこびりつくもので、数ヶ月に一度くらいの頻度で思い出しては、気分が沈む。

みんなできないことがあるのと同じように、わからないことがあるのと同じように、私は恋がわからない。「恋ができない」人がいるってことがもっといろんな人に認知されてほしいなと思う。できることが当たり前のことなんてそうそうないのに、とか考えたり。

恋愛至上主義じゃなくて愛情至上主義な世界になって欲しい。恋はわからないけど、愛はたぶん、わかる。

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