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まっさらな2024年に向けて。自分の「好き」と静かに向き合う年末。

夜遅く、何だか目が冴えてしまって自分の過去のツイッターを見返していた時のこと。
ここ最近、自分を振り返ったり向き合ったりする作業は多いものの、本当に過去の過去の自分、それこそ娘を授かるずっと前の自分のことを考えることはほぼなくなっていたのだけれど。久々に見返したそれには、私の好きがそこかしこに散りばめられていた。

色とりどりのクッキー缶、竹久夢二のポストカード、食のエッセイ、心躍るハーブティー、花束、山の上ホテルの喫茶店、日曜午後のフルーツティー、亀屋吉永の御池煎餅、新潟まつやのロシアンチョコレート、ukaのヘアオイル、ネコのパッケージに一目ぼれした甘口純米酒、新月のお茶、江國香織さんの小説、今でもわくわくする児童文学、東京の夜の色、季節のお香、アテスウェイのケーキ、AK laboの焼き菓子、バーみんみん、不二家のシュークリーム、ウンベルト・サバの詩、須賀敦子さんのエッセイ、高級ホテルのクリスマスツリー、マンダリンバー、ニューヨークバー、グラスホッパー、季節のアフタヌーンティー、クレマン・フォジエのマロンクリーム、村上開新堂のロシアンケーキ、透明な瓶に詰めた抹茶、ラドリオのウィンナーコーヒー、寒い日に飲むミロンガのアイリッシュコーヒー、昔ながらの洋食屋さん、夏の夕方のブリックスクエア、星、月、胡桃堂喫茶、SAWAMURAのキャラメルバナーヌココ、神楽坂の一軒家レストラン、喫茶ルオー、tiesのオレグラッセ、華金のスポーツ観戦、kiesの焼き菓子、お着物とカプチーノ、ときめくコスメたち、ホワイトビネガーとラベンダーオイルで作ったクリーナー、松浦弥太郎さんのラスク、パッケージが可愛い水……

私が愛した物、空間、香り、音、時間。私を私たらしめるもの。あぁ、私が私で良かった…こういうものに価値を見いだせる自分が好きだ、そんな温かい気持ちになって。それはまるで、宝箱の蓋を開けたみたいに。その優しい記憶は、キラキラと私を包み込んでくれた。

私の場合、これらを目にしただけで心が一気にときめいて高揚するのが分かったし、自分はこういうクラシカルな雰囲気漂うものを愛している、そして私自身、そんな雰囲気に馴染む自分でいたいなぁと憧れていることを思い出しました。
そう、「好き」を可視化しておくことは、心の幸福感にすごく影響するし、本当に大切だなぁと感じて。言霊とか、ポジティブな言葉に触れる、とか、それらと同じような感覚。その文字から放たれる温度感は今も私の心を温めてくれるし、ぽろぽろとこぼれてくる記憶はどれも愛おしい。背筋をピンと伸ばして歩く理由にだってなる。好きだなあ、と心をときめかせた日々は、しっかりと私の一部になり感性を磨いてくれている。


しかしながら、私の人生に娘という彩りが加わってから、こうしたものに触れることはほぼない。でもじゃぁ悲しいかと言われると、そういうわけでもなくて。今には今の幸せがちゃんとあるし、好きな時間もたくさんある。それに、こういうものに価値を見い出してきた自分の土台があるからこそ見つめられる今の幸せがあると思うので、ちゃーんと全ては繋がって私の人生に深みを与えてくれてるのだと思う。更に言うと、私が愛したものたちは、いつでも帰っておいで、と両手を広げて待っていてくれるような気がしてる。(だからこそ、山の上ホテル休館のニュースにはとてもそわそわするのです)


ちなみに今の私が見つめる好きは、
朝15分の珈琲時間、季節の絵本、米粉の手作りおやつ、家族で緩んで過ごす土曜日の朝、娘の体温を感じながら眠ること、娘を抱っこしてぎゅーっと抱きしめること、春の蕗味噌、秋のイクラの醤油漬け、梅雨の時期の梅仕事、冬のスパイス、夫とドラマを観て過ごす夜、晴れた日の公園、娘の頬にキスをすること、2週に1回野菜が届く金曜日、亡き祖母のティーカップ、ピクニック、お家で点てる抹茶の香り、月に1度の茶道のお稽古、朝いちばん部屋中に漂う焼き菓子の香り、娘と夫がじゃれ合っている楽しそうな声、リビングでお昼寝してる娘を眺めながらご飯を作ること……

ライフスタイルや家族構成が変わって、好きなことにも変化が出たような?それでもやっぱり、私が感じる好きや心地良さ、豊かさのベースは変わらず、真底自分らしいなぁとも感じてみたり。思うように外出できなくても、特別なお菓子を買えなくても、決して華やかではなくても、日常の中に散りばめられている沢山の幸せ。今の私は、きっとそんな時間を愛している。そして、それを私はとても嬉しく誇らしく思う。

でもここまで書いてみて思うのは、やっぱりもう少し日々クラシカルなものに触れていたいな(笑)クラシカルで、華やかなもの。静かにそこにあって、刻まれてきた年月を思わせる説得力のあるもの。
2023年の年末にせっかく開けた宝箱、こんなに美しいものたちを「いつか」まで閉まっておくのはもったいないから。2024年はもう少しその美しさに触れて、自分の暮らしに馴染ませていきたいなあ、そんなふうに思うのです。
お取り寄せ、なんかで楽しむのも良し(本当は、その場に行ってその空気の中で商品を選び購入する、という流れが好きなのですが…今はそのこだわりは手放しても良いかな、と思っている)。来年の手帳に先に予定を組み込もうかな。何とか工夫して、今の生活に取り入れていきたい。そして、もう一度理想の自分も見つめ直してみたい。こうして眺めてみると、結構取り入れられそうなこと沢山ある?欲を言えば、それらがいつか娘にも受け継がれていったら素敵だなあ。母が大学時代に恋人と待ち合わせをしていた喫茶店に、私が今心底惚れ込んでいるように。何か一緒に楽しめないかな。
…なんてことを考えると、わくわくしてくる年の瀬です。


「好き」に関連して、過去ブログで好評だった記事も載せておきますね。(なんだか文章が今より若い笑)
https://g-oha.hatenablog.com/entry/2020/05/16/224349


それでは皆様、良いお年をお過ごしください♡


おはぎ


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