AI時代の相続手続新時代

親族Aが亡くなった。結婚をしないで単身で生活していたので、最後は孤独死のようなものだった。親の相続の関係で、しばらく会うことが増えたが、その後はまた直接会うことは減り、たまにメールが来るだけだった。4月初めに呼吸苦を訴えるメールが来て、病院受診を勧めたのだが、なかなか受診せず、4月23日に某大学病院呼吸器内科を受診したが、検査だけで特に呼吸苦をとるような措置をしてくれなかったと不満を訴えるメールが来た(検査では胸に水が溜まっているとは言われたようだ)。30日が再診日だということで、それまで我慢していたようだが、27日のメールの後何度かこちらからメールをしても返事が来ず、携帯で電話しても返事もなかった。5月1日に借りていたアパートを訪ねたところ、亡くなっていた。いわゆる孤独死というのはこう言ったものだと初めて経験した。本ノートはこの経験をリアルタイムで記録することで、増加する孤独死後の問題点を明らかにしたい。

孤独死発見の経緯

住んでいたアパートの住所はわかっていたが、訪ねたことはなく、住所をもとに訪ねた。鍵が閉まっていて、携帯で電話をしてみたが、音は鳴らない。最近は住居に名前も書かないことが多いし、郵便ボックスにも名前がない、というか別の名前の名残が残っていた。さてどうしたものか。そもそもこの部屋は賃貸のはずで、私が保証人にはなっていたが、不動産会社もわからない。病院に入院している可能性もあるので、かかったと言っていた病院に電話をしてみた。いくつかの病院を持つ大学病院であったので、最初電話をかけたところは受診カードがないと言われた。別の病院を教えてもらい、そちらに電話をしたところ、23日には受診していて、30日の最新の予約はあるが受診していませんと言われた。
さてどうしたものか。アパートに来る途中で交番があったことを思い出し、相談に行った。状態がわからないので、鍵を開けたいのだがと言ったところ、身分証などは確認されたが、「鍵の110番」に連絡をして、開けてもらうように相談するように指示を受けた。業者が来るときに、解錠に立ち会うということであった。電話をすると一時間もかからず地域の業者が来て、同時に連絡した交番のお巡りさんも到着。業者が鍵を見てセキュリティーの強いもので破壊が必要ということで、破壊。解錠の後同じ種類の鍵をセットした。お巡りさんと私が現場に入る。想像を絶したゴミ屋敷だった。そのゴミの間にAが亡くなっていた。お巡りさんに救急車を呼んで死亡確認をしたもらうように言われた。救急隊が来て、死亡確認。その後警察が来て、現場検証。遺体は事件性があるかどうか翌日医師の検案を受けることとなり最寄の警察署に引き取られた。現場検証の時に見つかった、通帳、鍵、財布などが入ったバッグを渡された。鍵の解錠、復元は78980円かかった。

葬儀

両親は病気で病院で死亡したため、病院紹介の葬儀社に依頼してしまい、家族葬ではあったが、そこそこ葬儀代は高かった。今回はそこまですることはないかと思ったので、私が関係している某法人会が紹介していたB社に頼むことに。警察にも葬儀社の連絡をし、B社からも警察に連絡してもらった。
翌日B社から連絡があり、検案も終わったので、午前中には引き取ることができるということであった。引取先の斎場でご遺体を葬儀まで保管してもらうことに。葬儀の打ち合わせでは、個別にやるかやらないかを決めていったが、ちょうどこれよりちょっと前に同級生の友人が孤独死で見つかり、葬儀の連絡があったが、火葬式と書かれていて、こう言ったやり方もあるのかと思い、火葬式だけを選択した。病院での死亡と異なり、死後の処置もしていないので、湯灌はどうしますか、などと聞かれるものだから、結局葬祭場に運ぶ前にいろいろすることになった。検案書は手数料44000円かかり、特に解剖は行われず、診断は虚血性心不全、病気の期間は短期となっていた。あまり病歴も参考にしていない、いい加減なものだった。基本警察は事件性だけを問題にするのだろう。結局通常の死亡診断書は孤独死の場合、かかりつけ医がいない限り書かれないので、こう言った形の検案書が必要になる。
3日後に火葬の日が決まり、限られた親族だけが見送ることに。これは両親の時には経験しなかったのだが、映画「おくりびと」で見た納棺師のような人がご遺体を清めてくれた。こう言ったことは田舎の風習かと思ったが、葬儀社によるのだとわかった。火葬は臨海斎場で行われ、ここもはじめてだったが、今日はネパールの人が来ていて、結構混雑してしまいますがとB社の人に言われたが、70人ぐらいの人が集まっていて、確かに混雑していた。ネパールということは仏教徒なのだろうか。葬儀代は600160円だった。うち湯灌の費用は14.3万円。孤独死のことが新聞にも最近出ていて(朝日新聞2024.5.7)、自治体が葬儀を行ったりする場合(名古屋市あんしんエンディングサポート事業)25万円を葬儀納骨分として預託(これ以外に家財処分費も必要)でやれるようなことが書いてあった。

葬儀後の手続き

葬儀社からは死後の手続きに関するパンフレット及び自治体の手続きリストのプリントを渡された。住民票は一人住まいなので、世帯主の変更などは必要なく、住んでいた区役所へは埋葬手続きを葬儀社が取りにいっているので、住民票の取り消しはすでに住んでいるのだろう。
健康保険証、介護保険証の返却、マイナンバーカードの返却などが書かれているが、健康保険証は自治体からの葬儀支援金50000円を申請する時に必要なので、そちらを済ましてから行う必要がある。マイナンバーカードは相続プロセスなどに重要なので、返却は全てが終わってからが良いようだ。
ゴミ屋敷をなんとかして、まだ見つかっていない書類などを見つけなければならないと思い、清掃会社を探し、見積もりに来た時に、部屋をチェックしたが、携帯電話などが見つかったが、通帳は主としているもの以外はカードがいくつか見つかったのみだった。
両親の相続に関しては不動産の所有もあったので、かなり厄介になると思い、銀行の相続の部署に頼んで一切を任せたが、今回はそれほど複雑にはならないと考えられるので、自分でやることにした。とはいえ通帳がないとどこと取引があったかはカードぐらいしか情報がない。主たる取引先銀行の通帳では電気ガス料金、水道料金が払い込まれていた。年金をもらっていたかどうかがわからなかったので、区役所で聞いてみたが、これは一応検案書とこちらの身分証を提示したところ、払われていることは確認しくれ、あとは年金事務所に行って相談するようにと言われた。確かにカードはいくつか見つかっているので、その中に振込先があるかもしれない。
そこで私の居住している地域の年金事務所に行って聞いてみることにした。そもそも年金が払われている場合、止める手続きが必要とは書かれているが、どうも死亡した場合は死亡届が出されると、それが自動的に行われ、追加の支払いが手続きによって決定された相続人になされるようだ。年金事務所に行くと、受付があり、そこで来訪の理由として、Aがなくなったので、年金の停止の手続きと年金が振り込まれている口座を知りたいといった。一つこちらが事情を言うたびに受付の人は奥に入って行き、返事を持ってきた。結局死亡届とこちらの身分証などでは当方の希望の情報を開示はしてもらえず、新しい戸籍謄本で、私が相続人であることを証明することが必要だという話に落ち着いた。それにしてもこちらがなんかいうたびに奥に行って指示を仰ぐという手間には驚いた。そしてふとAIならどう答えるのだろうと興味が湧いてきて、家に戻ってからChatGPTに聞いてみたら、一発で極めて明快に答えてくれて、このギャップに驚いた。以下参考までにそのやりとりを提示する。

  • :Aが亡くなりました。一人住まいでしたので、相続人は私になります。本人が年金をもらっていたらしいのですが、どこに振り込まれていたかがわかりません。あなたは年金事務所の職員です。私がどうしたら、弟の年金が振り込まれた銀行を教えてもらえるでしょう。

  • ChatGPT:お悔やみ申し上げます。年金が振り込まれていた銀行口座については、故人の相続人としてご自身がその情報を取得する権利があります。ただし、手続きを進めるためにはいくつかのステップが必要です。以下の手順に従ってください:

    1. 死亡証明書の取得: まず、Aさんの死亡証明書を取得する必要があります。これは市区町村役場で手配できます。

    2. 遺産相続の手続き: 法律相談を行い、遺産相続の手続きを正式に開始してください。相続人としての権利を法的に証明するために必要です。

    3. 年金事務所への問い合わせ: 最寄りの年金事務所に連絡し、必要書類(死亡証明書、相続人であることを証明する書類など)を持参の上、訪問してください。年金の振込先の情報開示について相談し、必要な手続きを行ってください。

    4. 銀行への問い合わせ: 年金が振り込まれていた銀行口座が判明した場合は、その銀行に連絡し、相続人としての権利を証明した上で、更なる手続きを進めてください。

この手続きは時間と労力がかかることがありますが、正式な手続きを踏むことでスムーズに情報を得ることができます。また、法的な支援が必要な場合は、専門の弁護士に相談することもお勧めします。

以上がChatGPTとのやりとりです。
私は一応ChatGPT4.0を使っているので、情報は比較的新しいと思われる。これで結局何をしたらいいかは人に聞く前に一応ChatGPTに相談しておいた方が良さそうだという強い印象を持った。

そこでいくつか今後やるべきことについても事前に聞いてみた。

携帯電話に関して
:亡くなった人の携帯電話の暗証番号がわからない場合、データを取り出すことはできますか。

ChatGPT:亡くなった方の携帯電話のデータにアクセスする場合、いくつかの法的および技術的な課題があります。基本的に、暗証番号がわからない場合にデータにアクセスするのは困難ですが、次のような手段が考えられます。

法的手続き

  1. 遺言の確認: 故人が遺言でデジタル資産の取り扱いについて指示を残している場合、その指示に従います。

  2. 法的許可の取得: 法的な許可が必要です。このプロセスは国や地域によって異なり、裁判所からの命令が必要な場合もあります。

技術的方法

  • 専門業者の利用: データ回復専門業者に依頼することで、法的な許可がある場合に限り、データの回復が可能な場合があります。ただし、セキュリティが高い最新のデバイスでは、成功する可能性は低くなります。

  • デバイスメーカーのサポート: アップルやサムスンなどのデバイスメーカーに相談することで、場合によっては何らかの方法でデータにアクセスできる可能性がありますが、これには通常、強固な法的根拠が必要です。

その他の注意点

  • プライバシーと倫理: 故人のデジタルプライバシーは、生前の意向を尊重する必要があります。不正アクセスは法律で禁じられており、倫理的な問題も含まれます。

  • データの安全: データの回復やアクセスを試みる際は、データの損失や破損のリスクを考慮する必要があります。

携帯電話のデータにアクセスするための正確な手続きや可能性については、法律の専門家に相談し、デバイスのメーカーや専門業者とも連絡を取ることが推奨されます。

以上ChatGPTの答えを確認した上で、Aが使用していた携帯電話の業者の店舗に行った。契約の停止はスムーズに行われたが、やはり携帯のデータに関しては開示はできないということだった。まあそれは個人寿王方を考慮すれば当たり前で納得したが、携帯料金の支払先のクレジットカードに関しては教えてくれたので、参考になった。まあこれはクレジット会社としても料金の取りっぱぐれがないようにする目的もあるのだろう。

以下はまだ対応していない点だが、水道料金や電気ガスの停止はどうしたものかという点も聞いてみた。

:故人が電気、ガスをどこに依頼していたのかがわかりません。通帳の支払い記録(デンキリョウキントウと書いてあります)からは電気、ガス同じ会社に依頼していたようです。住所は横浜市***です。どこの会社に依頼していたかわかりますか。

ChatGPT

横浜市***での一般的な電気とガスの供給会社について調査すると、以下の会社が考えられます。

電気供給

  • 東京電力パワーグリッド(TEPCO): 神奈川県を含む関東地方で主に電力供給を行っている最大手の電力会社です。

ガス供給

  • 東京ガス: 神奈川県を含む広範囲に都市ガスを供給している大手ガス会社です。

一本化されたサービスの提供

近年、電気とガスのセットで提供するプランが多くのエネルギー会社によって提供されています。東京電力や東京ガスもこのようなサービスを提供しており、両社ともに「セット割」のプランがあります。故人が電気料金とガス料金を同じ会社に支払っていた可能性があるため、これらの大手企業が検討されるべきでしょう。

手続きの進め方

  1. 故人の住所と氏名を準備: 必要な情報として、故人の完全な住所と氏名を準備します。

  2. 会社への連絡: 東京電力や東京ガスなど、疑わしいと思われる会社に直接連絡をして、故人のアカウントについて確認を行います。相続人であることを証明する必要があるため、関連する法的書類を準備しておくと良いでしょう。

  3. 料金支払いの状況確認: 通帳の記載内容と照らし合わせて、どの会社に支払っていたかを確認します。

これらのステップを踏むことで、故人がどの会社に電気やガスの供給を依頼していたのかを特定できるはずです。相続手続きの一環として、これらの情報を確認し、必要に応じて契約の名義変更や解約を行うことが重要です。

私:横浜市***に住んでいた故人の水道の使用を止めたいのですが、どこに連絡をしたら良いでしょう。

ChatGPT

横浜市***に住んでいた故人の水道の使用を停止するためには、横浜市水道局に連絡する必要があります。以下は連絡の手順です:

横浜市水道局への連絡方法

  1. 電話での連絡: 横浜市水道局のカスタマーセンターに電話をして、水道の使用停止を申し出ます。カスタマーセンターの電話番号は通常、公式ウェブサイトに記載されています。

  2. オンラインでの手続き: 横浜市水道局の公式ウェブサイトでは、水道の使用停止に関するオンラインフォームを提供していることがあります。フォームを利用して、必要な情報を提供し手続きを進めることができます。

  3. 窓口での手続き: 直接、水道局の窓口を訪れて手続きを行うことも可能です。場所や窓口の営業時間は公式ウェブサイトで確認してください。

必要な情報

  • 故人の氏名と住所

  • 相続人であることを証明する書類(遺産相続の証明書など)

  • 故人の水道利用者番号(既存の請求書などに記載されている場合)

その他の注意点

  • 名義変更や解約の手続きをする際には、正式な相続手続きが完了している必要があることを確認してください。

  • 水道メーターの最終検針を行い、使用分の料金が計算されますので、最終請求書の支払いを忘れずに行ってください。

以上の手続きを通じて、故人名義の水道契約の停止が行えます。何か不明点があれば、横浜市水道局に直接問い合わせることをお勧めします。

以上 水道ガス電気の停止に関しては、これから対応して行きますが、十分参考になる情報をくれるではないですか。
今基本的に問題なのは取引銀行が完全にはわかっていないのではないかということです。孤独死に見られるように関係者との接触の少ない場合、相続に関連してこれはインターネットバンキングなどが普及している今日、本格的に問題になるのではないでしょうか。この点もChatGPTに聞いてみます。

私:追加で相続に関連する質問です。故人の銀行の取引がどこで行なっていたかがなかなかわかりません。通帳が必ずしも全部見つかりません。インターネットバンキングをやっている可能性もあります。どうしたら良いでしょう。

ChatGPT:故人の銀行取引に関する情報が不明で、通帳も見つからない場合は、いくつかの手段を試すことができます。以下のステップで進めてみてください。

1. 故人の書類確認

  • 故人の住居やその他の場所で、銀行の取引記録やインターネットバンキングの情報が記載された書類を探してください。契約書、過去の郵便物、メールなどに目を通し、可能な限り情報を集めます。

2. 家族や友人に尋ねる

  • 故人が生前、どの銀行を利用していたか家族や親しい友人が知っている可能性があります。特に、以前に金融関係で助言を求めたり、共同で取引を行ったりしていた人々が有益な情報を持っているかもしれません。

3. 故人のデジタルアクセス権確認

  • 故人がインターネットバンキングを利用していた場合、コンピューターやスマートフォンにアクセス情報が保存されている可能性があります。ただし、プライバシー保護の観点から、これらのデバイスへのアクセスや情報の使用には法的な制約が伴いますので注意が必要です。

4. 法的手続きを利用

  • 銀行口座の情報を得るためには、裁判所からの許可が必要になることがあります。相続手続きの一環として、法的な許可を得て故人の銀行口座の情報開示を求めることができます。このプロセスは通常、弁護士に依頼して行います。

5. 銀行に相談

  • 故人が可能性があると思われる銀行に直接連絡を取り、状況を説明し、どのような情報が必要か確認してみてください。相続人であることを証明する書類と故人の情報を用意しておくとスムーズです。

相続手続きは複雑で感情的にも大変なものです。必要に応じて専門の弁護士に相談することをお勧めします。専門家は法的なプロセスを適切にナビゲートし、必要な情報を得るための最適な方法を提案してくれるでしょう。

私が今後どう対応していくかは順次配信していくつもりですが、今後皆さんの参考になれば幸いです。

6.その後の展開

  • 相続人証明書を作成しようと思い、故人の最寄りの区役所に行った。こちらの意向を汲んでくれて、住民票でなくとも戸籍謄本の附票でも大丈夫になっているということを教えてくれて、戸籍のあるところで取るように言われた。

  • そこで戸籍のある区役所に行ったところ、窓口で最初は親の戸籍謄本も必要かと思って申請しようとしたが、個人が親の戸籍からは抜けていないので、故人の戸籍謄本で大丈夫な話で申請した。この辺り、やはり人間は融通が効くと思ったのだが、そのあとだいぶ待ったのに呼び出されず、電子掲示板の番号も自分のより後の番号が主になってしまったので、受付に問い合わせた。どうも書類が止まっていたようで、結論はまだ戸籍謄本の除籍がなされていないということであった。このあたり融通が効くと思って人に軍配をあげたが、デジタルになっていればもっと素早く対応されたのではないかと、残念になった。








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