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答辞や旅立ちのメッセージ

 息子が高校を卒業した。
 入学と違い特に手続きもなく、私は忙しかったから式に行かないことにしていた。でも、「そういえば中学校の答辞めちゃくちゃ良かったな」と思い出してやっぱり行った。
 その中学校の答辞は、周囲への感謝や中学校3年間の思い出を盛り込んだ、ごく素直な内容だったが、読み上げる子が途中から嗚咽しながらがんばっていて印象に残った。その後、学年主任の先生も保護者に挨拶する際、号泣くらい泣いていた。
 私は藤井風も歌った斉藤由貴「卒業」の歌詞、

 卒業式で泣かないと
 冷たい人と言われそう
 でも もっと哀しい瞬間に
 涙はとっておきたいの

を好むほうだが、たくさん泣く卒業式も良いものだなと考えを変えた。


 そして今年は高校の卒業式。
 たぶんほとんどの生徒が大学の合否を待っていて、卒業後の進路がまだ未確定という状況のなか、教室で一人ひとりがメッセージを発表。

 親や先生への感謝。
 楽しい仲間に巡り合えた。
 将来の夢。
 苦手教科や体調等で苦労したこと。

 だいたいこんなことを、教室で一言ずつ。
 もう、私の頭のなかは藤井風「青春病」が流れ続けていた。まさに青春真っただ中。
 涙は少しで、みんなさわやかにキラキラしているけれど、きっと「青春病」のようにいろんな思いがあるはずと思う。


 先日、桐朋高校の卒業式での答辞が好評だったことをネットで知り読んでみた。(note上にもご本人が掲載しているようで、読み返せるようにリンクを貼らせてもらいます。)

 地域は違えど、息子と同じ年の方なので、同時期に高校3年間を過ごしたことや、「映像の世紀 バタフライエフェクト」や「スティーブ・ジョブズ」などの言葉が息子の好みや興味と一致していることに親近感を覚えた。
 そして、「風」というキーワードを効果的に用い、長文を素晴らしい内容にまとめ上げていることが、藤井風ファンとしては何となく嬉しいのであった。