1月11日のFX(ドル円)の見通し
1.午前中は円売り
1月11日(水)17:00頃のドル円相場は132円40銭付近です。
午前中は結構勢いよく上がっており、ドル円ショートの方々の悲痛な叫びが某掲示板にアップされていました。
私は、ここ数日でショートは危険とお伝えしてきておりましたが、正にそれを表すかのような午前中の動きでした。今は少し落ちてきましたが、ロンドンタイムでどうなりますかね?ちなみに、今日の午前中の動きは完全に円売りでした。
2.なぜ130円付近が底になったのか?
これには諸説があると思いますが、一例として日米のマネタリーベースの比較から考えてみましょう。
中央銀行が世の中に供給するお金の量をマネタリーベースと言います。外国為替というのは、結局のところ通貨の交換比率です。これに大きく影響を与えているのは、中央銀行が世の中に供給するお金の量の比較です。もちろん、今の相場はそんなに簡単な話ではありません。しかし、無視できるレベルの話でもありません。
日本のマネタリーベースは昨年の12月で約617兆円でした。また、一昨年の12月は約657兆円でした。そして、アメリカのマネタリーベースは昨年の11月で5兆4千億ドルでした。日本は金融緩和方向なので700兆円くらいまでは見込めます。逆にアメリカは金融引き締めですから5兆ドルくらいまで引き締められるかもしれません。
今の相場は、半年から一年先までを見越しています。700÷5をすると140が出てきますよね?つまり、日本が緩和、アメリカが引き締めを続けると140円くらいが適当になるのです。また、650÷5をすると130ですよね?日本がそんなに緩和をしない、アメリカの引き締めは続くとなると130円くらいが適当になります。
150円時代がありましたが、あれは完全にオーバーシュートです。ですから、ドル円に下がる要因が出るとすごく落ちたでしょう?でも、今はそんなにおかしくない相場状況です。金利の安い方にオーバーシュートすることはあまり考えられませんから、130円くらいが底になったのです。
明日は消費者物価指数(CPI)の発表があります。おそらく予想より下振れたとしても、よほどの下振れでなければ、以前のように5円も一気に下落…なんて状況にはならないと思います。もしかすると129円50銭で止まるとか、それ以上落ちても戻ってきてしまうとかではないでしょうか?
逆に上は少し余裕がありますから、上振れるとある程度大きく上に行くかもしれませんね。もちろん、発表された数字次第ですが。
3.今日のこれからの相場
目線がドル買いに移ってきている方が見られるようです。ただ、ドルも強くないので気をつけてください。
1 金相場がやや上昇
米ドルと金の相場は逆相関になっています。今日は、金にやや買いが入っています。ドルロングを狙う人にとっては、ちょっと心配な動きです。
2 円は弱い
今日の午前中は円の一弱でした。今は米ドルと最下位争いです。
3 1時間足は上昇ラインに乗っているように見える
1時間足は上昇ラインに支えられているように見えます。ここを下回ってこなければ上目線はありだと思います。願わくば、132円65銭を確実に抜いてくれればかなり強い上昇のイメージが沸いてきますね。レンジと見て132円65銭付近でショートを狙う人がいるかもしれません。その場合には損切りを浅めにとっておくとよいと思います。
今日も、ロングやショートのどちらに転がってもおかしくない相場環境です。明日のCPIの前にはポジションを閉じられるようにしておけると良いと思います。
今の相場は、いつ何があるか分かりません。決め打ちは危険です。なお投資判断は、あくまでも自己責任でお願いします。
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