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スペア

「ごめんなさい」
僕は負けた…彼女からそう言われたとき悟った。
あなたは俺に待っててって言ったよね。

「あなたの他にもう一人の人に言い寄られているから、考える時間が欲しい」って言ったよね。

でも…待っている間にあなたは、他の男性を選んだ。
あれだけ好きと言ってくれていたのに。

あの言葉は嘘だったの?
あの言葉は…

雨が降る帰り道…地に足がついていない感覚。
すぐに彼女のLINEアイコンは他の男とのペア画像に変わる。

現実が受け入れられない。
もう…雨に打たれてもいいや

今、毎日を頑張る理由が見つからない。
だから雨に打たれてたって誰も…

卑怯だよね。
「ごめんさい」って言われたらさ

「お幸せにね」としか返せないじゃないか。
あなたは幸せになる為、俺は終止符を打つために言わないといけないのなら言いたくない。

言ったら全てが終わる。

あなたは俺に好きだって言ってくれたよね。
だからすごく悩んでるって言ってくれた。

俺は信じて待った。
待ってくれと言ったから待ったよ

なのに…
俺の見ていないところで、もう一人の男と仲良くしていたんだね。

彼の何が良かったの?
彼にあって、俺にないものは何?

教えてくれよ

最後に教えてくれ

どうしてか教えてほしい。

もう君の中に僕はいなくなるんだね

そんな事を聞いても無駄かな。

雨は無情にも僕の体を濡らしてい来る。

よかった…これで涙も隠せるな。

さよなら。愛子…君に出会えて良かった。


「もしもし優子、俺。ケーキ買ったから今から家行っていいかな。もちろん」


















お前しか愛してないよ








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