精神科で根性論を持ち出したらどうなるか

コメントで、精神科の看護師さん視点でお話しいただき、良かったとのお声を頂きました。ありがとうございます。

数年しか在籍していない末席の者が、話すのはと思いましたが…
続けます(結局続けるんかい!!)

根性論ってご存じでしょうか?
根性論とは…
強い精神力があれば、どんなことでも乗り越えられるという考え方のこと

昔から、根性があれば何でも達成できるという風潮があります。
確かに、努力し鍛錬すれば得られるという点では、否定しません。

では、仮に精神科の患者様に根性論を持ち出したらどうなるでしょうか?

推測ですが『破綻』するのではないかと思います。

例えば、うつで起きられない患者様に
『頑張れば起きられるって!!大丈夫だって!!!』と言ったとします。
どうなるでしょうか?


相手してもらえなくなるか
気持ちわかってくれないんだなと思われる可能性が高いです。

どうしてかと言えば、大前提として、健常者からすればただ寝ているだけじゃんと思われるかもしれませんが、その方は既に頑張っているからです。自分の病と向き合い戦っているのです。

かみ砕くと、自分が一生懸命何かを頑張っています。その隣で、もっと頑張れよって言われたら腹立ちますよね。

それと同じです。精神の病気は見た目ではわかりません。
だからこそ、相手も悪気なく軽く見てしまう傾向にあるようです。

私も働き始めはそうでした。それで怒られたり、口をきいてもらえなくなることはよくありました。

精神の方で注意したいのは、病気の理解と相手の理解です。
確かに、話をじっくり聴いたり共感する事は大事と話しました。
それと共に、どのようにしたら自分たちのしたいことをさせていただけるかを考えるのです。

簡単に言うなら、苦手な食べ物をどのように食べてもらえるかを考えるという事です。

刻んだら食べれる?
お肉に混ぜてみる?
カレーに入れてみる?

一番簡単なのは『苦手な食べものでも食べないとだめでしょ?』といって無理やり食べさせる。

これが精神病の方に根性論を使う事だと思います。

根性で語るのはある種簡単で、やれと言って励ましたり、他の人だってやってるんだからという同町圧力的なもので説得を試みます。

それが相手の負担になっているとも知らずに、おせっかいでやってしまう事が多いのです。それが家族や身近な人ならなおさらです。

中には期待に応えようと頑張りすぎて潰れる方も居ます。
それは介助者の失態だと私的には思います。

あと、精神の方は人の気持ちがよくわかります。だからどんな気持ちでどんな意図で言っているかなんて言う事はわかるんですよ。

まずは、その人を理解して
『この人が言ってる事なら、聞いてみようかな』と信じてみてもいいのかなって…
そこには熱量がいります。
その日は変化が無くても相手には確実に伝わる。
一日…二日…続ける事で信用してくれるようになります。

それでやっとスタートラインなんです。
どんな方にも誠意をもってあたって砕けろの精神で、考え抜くんです。
その方が、自然と言った事を受け入れていただけるよう な方法を

それが私は寄り添う事だと思います。
その願いは必ず通じますから。絶対に。

ここだけは働いてて小手先では何ともできません
『やれ』じゃなくて『私がついてるから大丈夫』と安心する言葉がけを意識してくださいね。

決して、根性論を否定したいわけではないです。もちろん、そのやり方でうまくいく方も一定数いるからまだ、教育法として残っていることも事実ですから。

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