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航空安全会議の緊急声明についてその意図とわかりづらさの原因について検証してみた

 本日Xにて、航空安全会議の1月3日の緊急声明が分かり辛いものとなっていることを指摘した。では、なぜこの緊急声明が出されたのか時系列的に検証してみたいと思っている。

#時系列

1月2日 本事故事故が発生
1月2日 SNS上にて管制側のミスが指摘(事故直後)
1月2日 SNS上にて通信記録から海保機側のミスが指摘される。
1月2日 深夜にて、日航機側の記者会見。ここにて日航機側が管制側から指示を受けていたことを公表(そもそも、日航機側も管制側から指示を受けていたかどうかをコメントすべきではなかった?)
1月3日 管制側と海保機側で指示の受け答えに食い違いが発生との報道(この情報は誰がリークしたのか?)
1月3日 国土交通省より交信記録を公開(この判断は航空安全会議の了承を得ていたのか?)

(1月3日 緊急声明はその後?)

#時系列から分かること

 ここから分かることは、事故直後から事故調査委員会以外のあらゆる人が事故原因の調査に携わっていることが分かる。事故当日に既に交信記録から海保機の機長のヒューマンエラー説がSNS上に飛び交っていた。

 そして、翌日の事故直後1日後にまず各マスコミが管制側と海保機側で指示の食い違いがあるとの報道があり、その後国交省の原因調査に重要な証拠である交信記録が公開された。

 一方で、交信記録に管制側から海保機側に滑走路への進入許可が出ていなくても100%海保機側が悪いという保証は成り立たない。管制側が紛らわしい指示になっていた可能性もあるし、もっと言えば装置の不具合などで交信が途切れて海保機側から管制側へ滑走路へ進入するという報告をしていたのかもしれない。

 このように真因を確認していくと事故原因の調査中と思われる事故から1日経った1月3日各マスコミの海保機側の責任であるかのような報道そしてそれに油を注ぎかねない警察関係者と思われるものの情報リークや国交省の情報公開は原因究明の邪魔になっていたことに疑いの余地はない。

#緊急声明の真意

 以上のことから、以下のことが航空安全会議の出した真意だと思われる。
・事故調査の目的は個人責任を問うものではなく真因を見つけ再発防止策を定めることで犯人探しではないこと
・関係者がむやみに情報をマスコミなどにリークすることで自己関係者への聞き取りが難しくなったりなど原因究明調査が困難になるためいい加減に辞めてほしいこと
・国際民間航空条約にも沿っていないので警察も国交省も猛省してほしい。

#何故 、分かり辛いのか?

 何故この真意が分かり辛いものとなっているのかいくつか原因を上げてみたい。

・前置きが長いこと(全体の4割を占めている)
・原因究明に支障をきたした例示が一切なく、イメージがわかない。
・上記に付随して、国際航空民間条約違反のみ主張しているためうがった見方をすると我々が専門家だから警察や国交省より上だから黙れという風に見えてしまう。

                               以上

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